スティーブン・シノフスキー。Microsoft Office、Windows7、Windows 8の開発を指揮し、米マイクロソフトの次期CEOとも目されていたが、Windows 8の発売直後の2012年11月に米マイクロソフトを退社した。現在は、米ネットスケープコミュニケーションズ創業者のマーク・アンドリーセン氏が立ち上げたベンチャーキャピタル(VC)として知られる米アンドリーセン・ホロウィッツに参加し、スタートアップ企業の投資、支援を行っている(写真)。2015年8月に来日したシノフスキー氏に、アンドリーセン・ホロウィッツに参加した理由や、支援する投資案件について聞いた。

(聞き手は浅川 直輝=日経コンピュータ

今回、来日した目的は。

写真●米アンドリーセン・ホロウィッツ ボードパートナーのスティーブン・シノフスキー氏
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 もちろん仕事上の特別なテーマがあるし、このインタビューも仕事の一つだ(笑)。仕事以外では、ここしばらく銀座のクラッシックカメラ店に行ってないので、回ってみたいね。

 マイクロソフトを辞めたあと、アンドリーセン・ホロウィッツに参加した理由は。同VCは「創業者をできるだけ辞めさせない」などのポリシーで知られるが。

 これまで、米マイクロソフトという大企業に長い間勤めていた。今後はシリコンバレーにフォーカスし、「大きな企業をさらに大きくする」のではなく「小さな企業を大きく育てる」ことに時間を費やしたかった。

 アンドリーセン・ホロウィッツに参加したのは、そのユニークなアプローチが気に入ったからだ。技術志向、プロダクト志向が強い創業者に焦点を当てて、創業者を深いレベルで支援している。「創業者をできるだけ辞めさせない」というのもその通りだ。

他のVCも、スタートアップの経営を支援する「ハンズオン」を掲げている。

 「ハンズオン」という言葉は、やや軽いイメージがある。我々は、投資先企業の創業者を日常的に支援しており「サポーティブ」という言葉を使う。

 例えば、大企業の役員をスタートアップの創業者と頻繁に引き合わせている。我々のオフィスには年間約3000社の企業のCIOやCTOが訪れる。特にエンタープライズソフト分野のスタートアップにとっては、こうした潜在顧客の紹介は貴重な機会になるからね。

その一環で、エンドポイントセキュリティ管理の米タニウムに、2015年3月までに計1億4000万ドル強(約170億円)を投資した。タニウムのどこに魅力を感じたのか。

 私はマイクロソフトに25年もいたが、そこでいつも考えていたのは「ネットワークの上のPCのことを知ろうとしても、その手段がない」という問題だ。

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