デイトリウムジャパンの「Datrium DVX」は、サーバー仮想化環境のサーバー機とストレージを統合した、コンバージド(統合)システムである。特徴は、ストレージI/O性能とデータ保護機能に注力した、独自のシステムアーキテクチャを採用していることである。
ストレージI/O性能を高める工夫として、サーバーが内蔵するストレージ(SSD)を、複数のサーバーにまたがる分散NFSストレージのキャッシュとして使う。NFSストレージへのアクセスを、ローカルSSDを使って高速化する。ネームスペースは複数のサーバーにまたがるが、ローカル環境で必要とするファイルはすべて、ローカルSSDの上に載る。
データを保護する工夫として、データの原本(ローカルキャッシュのコピーに相当)を、データ保護機能を備えた専用の外部接続ストレージ「DVX Data Node」に置く。これにより、サーバーが壊れてもデータは失われない。サーバー機とDVX Data Nodeは、独自のプロトコルで接続する。
製品は、4つの要素で構成する。
(1)「DVX Software」は、ローカルキャッシュを実現する分散NFSストレージソフトである。SSDを搭載した汎用のPCサーバー機にインストールして使う。サーバー仮想化ソフトとして、VMware vSphereとKVM(Red HatまたはCent OS)を利用できる。コンテナはDockerを利用できる。
(2)「DVX Compute Node」は、DVX Softwareをラックマウント型サーバー(1U)にインストール済みで提供する、アプライアンスサーバー機である。
(3)「DVX Data Node」は、データの原本を格納する外付けストレージである。きょう体は2Uラックマウント型で、バックアップやレプリケーションなどのデータ保護機能を備える。データの保存時には、重複排除、圧縮、暗号化、イレイジャーコーディングなどを実施する。
(4)「Cloud DVX」は、データをクラウドストレージのAmazon Web Services(AWS)にバックアップ保管するためのソフトである。
用途と機能 | サーバー仮想化のサーバー機とストレージを統合した、コンバージド(統合)システム |
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特徴 | ストレージI/O性能とデータ保護機能に注力した、独自のシステムアーキテクチャを採用していること |
ストレージI/O性能を 高める工夫 | サーバーが内蔵するストレージ(SSD)を、複数のサーバーにまたがる分散NFSストレージのキャッシュとして使う。NFSストレージへのアクセスを、ローカルSSDを使って高速化する。ネームスペースは複数のサーバーにまたがるが、ローカル環境で必要とするファイルはすべて、ローカルSSDの上に載る |
データを 保護する工夫 | データの原本(ローカルキャッシュのコピーに相当)を、データ保護機能を備えた専用の外部接続ストレージ「DVX Data Node」に置く。これにより、サーバーが壊れてもデータは失われない。サーバー機とDVX Data Nodeは、独自のプロトコルで接続する |
製品の構成要素 | ■DVX Softwareは、ローカルキャッシュを実現する分散NFSストレージソフト。SSDを搭載した汎用のPCサーバー機にインストールして使う ■DVX Compute Nodeは、DVX Softwareをラックマウント型サーバーにインストール済みで提供するアプライアンスサーバー機 ■DVX Data Nodeは、データの原本を格納する外付けストレージ。重複排除、圧縮、暗号化、イレイジャーコーディングなどの機能を備える ■Cloud DVXは、データをAmazon Web Services(AWS)にバックアップ保管するソフト |
価格(税別) | ■DVX Softwareは、1ノードあたり180万円 ■DVX Compute Nodeは、186万7500円から ■DVX Data Nodeは、ハードディスク搭載モデル(実効容量は14Tバイトまたは29Tバイト)が1072万5000円から、SSD搭載モデル(実効容量は7Tバイトまたは16Tバイト)が1950万円から ■Cloud DVXは、5Tバイトあたり年額90万円 |
発表日 | 2018年2月14日 |
出荷日 | 2016年春 |
備考 | 国内販売代理店はノックス。米Datriumは2018年1月30日に日本法人のデイトリウムジャパンを設立した |