CloudConductorの全体構成図(出典:TIS)
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 TISの「CloudConductor 1.0」は、独自開発のクラウドオーケストレーションソフトである。仮想サーバー/仮想ストレージ/仮想ネットワークで構成した仮想化システム全体を、その設定を含めてパターン化し、これを各種のクラウド環境の上に動的に配備できる。一度構築したシステムと同じ構成を、異なるクラウド上に再現することが容易、としている。

 システム構成を記述するテンプレートには、スケールイン/アウトによる性能変更、高可用性構成(HA)、バックアップ/監視/システム運用、---といった、その時点で必要になる各種の非機能要求を組み込める。実環境と同じ構成で、3層アーキテクチャ(Web、AP、DB)とバックアップサーバー、監視サーバーなどで構成するシステム一式を動的に構築できる。主な適用用途は、様々なクラウドへのシステムの引越し、データセンター障害時の復旧、類似システム(ミラー環境やテスト環境など)の構築、など。

 使い方はこうだ。まず、パターン登録者が、SLAに沿ってシステム構成を標準化し、パターンをリポジトリに格納する。システム構築時に、ユーザー部門からの要求に応じて、システム構成パターンを選択する。システム構成パターンに沿って、適切な環境に展開する。デプロイ時には、クラウドのリソースを抽象API経由で操作することによって、個々のクラウドへの依存を局所化する。監視項目や運用手順もテンプレートからデプロイできる。

 TISが実施したDR(災害復旧)の実証実験では、CloudConductorを活用したクラウド間フェイルオーバーにおいて、災害発生から6分53秒で重要文書システムと危機管理情報共有システムを復旧させたという。この検証では、DRサイトにシステムのレプリカを常時保持しておかなくても、災害発生時にクラウド上にシステムを短時間で復旧/構築できることを検証した。

CloudConductor 1.0の概要
用途と機能クラウド環境のオーケストレーションソフト。各種サーバー/ストレージ/ネットワークなどで構成するクラウドIT基盤の全体をテンプレート化して動的にプロビジョニングできるようにする
適用用途様々なクラウドへのシステムの引越し、データセンター障害時の復旧、類似システム(ミラー環境やテスト環境など)の構築、など
利用する要素技術OpenStack、Chef、Zabbix、Rubyなどの各種オープンソース
価格オープンソースとしてソースコードを公開しており、利用にあたってのライセンス料金は無償
発表日2015年03月27日
出荷日2015年03月27日