インサイトテクノロジーの「Insight Database Testing V1.0」は、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)を別のRDBMSに移行する作業を支援するツールである。現状のRDBMSで使っているSQLが移行後のRDBMSでも利用できるかどうかを、実際に試してテストできる。仮想アプライアンスの形で提供する。
データベース監査ソフト「PISO」の技術を流用し、既存のデータベースのメモリー領域から実際のSQLを抽出する。アプリケーションが動的に生成するSQLも抽出できる。こうして抽出したSQLを移行後のデータベースで試し、エラーになったSQLを一覧表示する。エラーの内容や応答性能も分かる。
エラーが出たSQLごとに、シンタックス(記述)エラーなどのエラー内容を表示する。Insight Database Testingの画面上で個々のSQLを修正し、その場で再度データベースにアクセスしてテストする。こうして1つ1つのSQLを修正していくことによってRDBMSを移行する。AWS(Amazon Web Services)のツールなど、外部の移行支援ツールと組み合わせることで、移行作業を効率化できる。
移行前と比べて応答速度が遅くなったSQLをリストアップする機能も持つ。移行によって応答性能が落ちたSQLを突き止めてチューニングすることにより、データベース移行後の性能を高められる。
Insight Database Testing V1.0の概要
用途と機能 | RDBMSの移行作業を支援するテストツール。現状のSQLが移行後のRDBMSでも利用できるかどうかを、実際に試してテストできる |
---|---|
提供形態 | VMware ESXi上で動作する仮想アプライアンス |
仕組み | 既存のデータベースのメモリー領域から実際のSQLを抽出する。アプリケーションが動的に生成するSQLも抽出できる。こうして抽出したSQLを移行後のデータベースで試し、エラーになったSQLを一覧表示する。エラーの内容や応答性能も分かる |
SQLの修正手順 | エラーが出たSQLごとに、シンタックス(記述)エラーなどのエラー内容を表示する。Insight Database Testingの画面上で個々のSQLを修正し、その場で再度データベースにアクセスしてテストし、1つ1つのSQLを修正していく |
応答性能の比較 | 移行前と比べて応答速度が遅くなったSQLをリストアップする機能も備える |
移行前RDBMS | Oracle Database 10g以降、PostgreSQL 9.3以降、SQL Server 2005以降、MySQL 5.5/5.7 |
移行先RDBMS | Oracle Database 11gR2/12c/12cR2、PostgreSQL 9.3以降。今後、SQL ServerとMySQLも追加する予定 |
価格 (税別) | 本番環境で動作している移行前データベースのCPUコアあたり20万円(3カ月間)から |
発表日 | 2019年4月10日 |
提供開始日 | 2019年4月10日 |