ティントリジャパンの「Tintri VMstore」は、サーバー仮想化環境に特化した専用のストレージである。仮想サーバーの仮想ハードディスクイメージを格納し、仮想サーバーのプライマリーストレージとして利用する。特徴は、分かりにくいLUN/ボリューム単位ではなく、仮想サーバーや仮想ディスクの単位でI/O性能を管理できること。

Min IOPS(最低限これだけは保証するI/O性能)とMax IOPS(I/O性能の上限値)のいずれかまたは両方を個々の仮想サーバーに手動で設定できる
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 全自動のQoS機能を備えている。個々の仮想サーバーのストレージI/Oを監視し、利用状況に応じてストレージ性能を自動で割り当て直す機能である。利用状況を10分間隔で計測し続けたデータを元に、割り当てるストレージ性能を一定間隔でその都度決め直す。高いI/O性能を要求する仮想サーバーには自動的に高いI/O性能が割り当てられる仕組みである。

 これに加えて、手動でQoSを設定する使い方も可能。Min IOPS(最低限これだけは保証するI/O性能)を設定すれば、ストレージ全体に突発的な負荷がかかった場合でも、データベースサーバーなど重要な仮想サーバーの性能を一定以上に確保できる。一方、Max IOPS(I/O性能の上限値)を設定すれば、サービスプロバイダーなどがユーザーに割り当てるストレージ性能を一定以下に抑えられる。

 自動のQoSはストレージのI/O性能を上手に分配してくれるが、手動のQoSで設定するMin IOPSとは異なり、I/O性能を保証するものではない。ストレージ全体で性能に余裕がある場合は自動のQoSだけでよいが、余裕がない場合はI/O性能を保証可能な手動のQoSの出番になる。なぜなら、ストレージ性能に余剰がない時に自動のQoSだけで運用していると、ある仮想サーバーのI/Oが突発的に増えた時に、これ以外の仮想サーバーのI/Oが一時的に下がってしまうことがあるからだ。

 オプションの「SyncVM」ライセンスを適用すると、仮想ディスク単位でスナップショットと複製ができる。仮想サーバーのスナップショットバックアップとリカバリーに利用できるほか、仮想ディスクの1台を他の仮想サーバーの仮想ディスクに複製する使い方ができる。例えば、本番環境のデータベースサーバーのデータディスクを開発環境に対して瞬時に複製できる。

Tintri VMstoreの概要
用途と機能仮想サーバーのディスクイメージを格納する用途に特化した仮想化環境向けストレージ
特徴個々の仮想サーバーごとにストレージ性能(IOPS)を設定できる。IOPSは、使用状況に応じて自動設定するやり方と、マニュアルで手動設定するやり方がある
IOPSの手動設定仮想サーバーごとに、Min IOPS(最低限これだけは保証するI/O性能)と、Max IOPS(I/O性能の上限値)を設定する
参考価格(税別)T820(23Tバイト、750 VM)は1480万円
T850(66Tバイト、2000 VM)は2980万円
T880(100Tバイト、3500 VM)は5060万円
オプションのSyncVMは138万円から(Tintri VMstore T820向け、1ノード当たり)
発表日2015年6月4日
出荷日2015年6月4日