米オラクルは、米ラスベガスで開催中のイベント「Modern Marketing Experience 2016」のジェネラルセッションで、Oracle Marketing Cloudを使ってそれぞれのカスタマーに最適なユーザーエクスペリエンス(UX、顧客経験価値)を届けるための4つのキーワードを解説した。

 「Digital Innovation: Creating Seamless Customer Experience with Oracle Marketing Cloud」と呼ぶセッションに登壇したのは、Oracle Marketing CloudのGroup Vice President, Product ManagementのSteve Krause氏と、同Group Vice President, ProductsのJohn Stetic氏の2人。「ブランドからたくさんの情報がカスタマーに届けられる中、カスタマーの28%しかそのブランドにロイヤリティを持っていない」と問題を提起。これら意思を決定しないカスタマーから利益を上げるには、「UXを最適化する(Optimize)」「全ての対象に影響を与える(Influence)」「MobileによるMicro-momentに適合する(Adapt)」「理想的なオーディエンスを見つけ出す(Discover)」がこれからのマーケターに欠かせないとした。

写真1●Oracle Marketing CloudのGroup Vice President, Product ManagementのSteve Krause氏
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写真2●Oracle Marketing CloudのGroup Vice President, ProductsのJohn Stetic氏
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 Optimizeを実現するための機能として取り上げたのが「Maxymiser」と呼ぶテストソリューション。WebやモバイルのUXを最適化するもので、オラクルは2015年にMaxymiser社を買収することで手に入れていた。Maxymiserをクロスチャネル・キャンペーンマネジメントの「Responsys」とつなぐことで、ユーザーごとに届けるコンテンツやサービスを検証し、より最適なものに近づけられるようにする。

 Influenceのためのキーワードとして取り上げたのが「Account Based Marketing(ABM)」という、アカウント(顧客企業候補)の洗い出しとそのアプローチを実現する手法。大量のデータ群からターゲット先となる企業を絞り込み、的確な施策を展開することで、キャンペーンの効果を高めていく。オラクルはこの日の午後に実施した、BtoB Cross-Channel Marketingにかかわるセッションでも今後のフォーカスエリアとしてABMを取り上げており、オラクルの次の展開に注目が集まっている。

 3つめに挙げた「Mobile Micro-moment」とは、カスタマーによるモバイルを使った瞬時の行動のこと。この新しいユーザーの動きに対応(Adapt)できる仕組みを提案した。セッションでは、ある女性がモバイルでギフトを受け取ったことをきっかけとして、ブランドを展開する企業がアプリのダウンロードや店舗への訪問などをモバイルを使って最適なタイミングで促してロイヤリティを高めていくシナリオを紹介。モバイルによるカスタマーへのアプローチの重要性を説いた。

 理想的なオーディエンスを見つける(Discover)とは、オフライン情報とソーシャルなどのオンライン情報を加味しながら、その企業にとって「正しい」ユーザーを探し出すことだ。最後に、オラクルのDMP(Data Management Platform)とMaxymiserを組み合わせることで、最適なUXを実現できるとしてセッションを締めくくった。