KDDIのソリューションマーケティング部は、法人向け通信サービスの顧客獲得に向け、マーケティングオートメーション(MA)の前段階で「プライベートDMP(Data Management Platform)」という仕組みを活用し、顧客のカバー範囲を広げ、提供する情報への接触頻度を高めようとしている。同部はターゲット企業を絞り込み、確度の高い顧客リストを作ることで、「マーケティングの後工程」すなわち営業部門の「生産性向上」を目指している。

 2014年ころから日本のマーケティング部門の現場で導入が相次いだマーケティングオートメーション(MA)。見込み客の製品やサービスの購入意欲を高めて(ナーチャリングして)、購入確度が高い顧客リスト(リード)の生成にかかわる作業を省力化するツールとして浸透した。

 MAは一般的に、セミナーやイベントなどで集めた見込み客にメールを送り、誘導先のWebサイトへのアクセスやサイト上での行動を見ながらコミュニケーションをして営業確度の高いリードへと絞り込んでいく。ただしメールによる告知は、メールの開封率が高くないとリードにできる人数が限られてしまう。ユーザーのWebサイト上での行動に注目すると、同業他社や自社の関係者などの評価が高くなり、結果として営業対象ではない層がリードの中に多く含まれてしまう。

 「MAに頼りすぎると偏ったマーケティングになってしまう」――。KDDI ソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部 ソリューションマーケティング部主任の森本 祐吏氏は、同部内にあった問題意識をこう表現する。MAだけでは接触が難しい層に包括的にアプローチしていくことを目的に、顧客情報などを一元管理し、セグメント分けした対象にメッセージを届けるプラットフォーム「プライベートDMP(以下、P-DMP)」を使うことにした。

KDDI ソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部 ソリューションマーケティング部 主任の森本 祐吏氏
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営業部門の「生産性」を高めるリードを作る

 KDDIのソリューションマーケティング部は、法人向け通信サービスの営業の前工程(プリセールス)を担当する。導入する企業にとっての製品選定サイクルでは「現状維持」から「調査」「評価」「選定」「承認」までが対象となり、「導入」と「運用」は営業(ポストセールス)の担当となる。

 その目標は「お客様の購買サイクルにおける『KDDIの欠落・脱落』を最小化すること」である。企業が通信サービスを調査・評価する時点で認識されていて、KDDIがベンダー候補として残り、最終的な選定にまでつなげられることを目指していく。

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