電子商取引やネット金融サービス、オンラインゲームなどネット企業のシステム構築現場では、DevOpsの実践が当たり前のこととなりつつある。狙いは、開発と運用を一体とすることによる効率化や無駄の削減である。

 ここでは、そうしたネット企業におけるDevOpsの典型的な事例として、マネーパートナーズソリューションズ(MPS)の取り組みを紹介しよう。

見知らぬアラートが突然発生

写真1●MPSの現場担当者
左から花井寿充氏(運用チーム)、土方健二氏(開 発チーム)、進藤圭子氏(インフラチーム)

 MPSは、FX(外国為替証拠金取引)や証券取引業務などを手がけるマネーパートナーズの子会社として、金融系システムやサービスの開発および保守運用業務を請け負っている。現場のリーダーである風間 淳一郎氏(執行役員 システム部 部長)の指揮の下、「開発チーム」「運用チーム」「インフラチーム」の3チームに分かれて仕事をしている(写真1)。

 同社が本格的にDevOpsに取り組み始めたのは2011年6月頃のこと。きっかけは、開発チームと運用チームの間にある「見えない壁」が業務効率を低下させていることだった。具体的には、開発チームと運用チーム間でコミュニケーションや意思疎通が十分に図れておらず、運用チームが現場で業務をする際に混乱するケースがしばしばあったという(図1)。

図1●マネーパートナーズソリューションズ(MPS)が現場で抱えていた課題の例
開発と運用チームの間の連携やコミュニケーション不足などにより、想定外のアラート発生への対処に時間が かかるなどの課題が発生していた
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 運用チームの指揮をとる花井寿充氏(システム部 サービスマネジメントグループ サービスデスク グループリーダー)は当時の状況をこう振り返る。「例えば、ある日突然、見たこともない種類のアラートが監視システムから上がってくる。いったい何だと驚いて開発チームに問い合わせてみると、『実は数日前に新機能を追加していた』という。こういう出来事がよく起こっていた」(花井氏)。

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