中古車売買のガリバーインターナショナルは、メールを使ったワントゥーワンマーケティングサービスを2016年4月中旬以降に開始する。その陣頭指揮を執る、同社デジタルマーケティングチーム チームリーダー 兼 リアルマーケティングチーム チームリーダーの中澤伸也氏は2015年4月まで約2年にわたり、マーケティングプラットフォームを提供するエクスペリアンジャパンでCMO(Chief Marketing Officer)を務めていた人物。マーケティングオートメーション(MA)ツールが日本企業に広がる時期をベンダーの立場で経験し、ガリバーでもMAツールの選定にあたった中澤氏に、企業が最適なMAを導入するための注意点を聞いた。

(聞き手は松本 敏明=ITproマーケティング


ガリバーインターナショナルの中澤伸也氏
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エクスペリアンに在籍していた当時は、日本でMAツールが盛り上がっていた時期と重なります。その2年間を振り返るとどのような状況でしたか。

 私はもともと、ゴルフダイジェスト・オンラインでマーケティングの責任者をやってきた事業側の人間でした。

 BtoBの世界を見てみたかったのと、サービスを提供する側の論理や視点を知りたかったので、2013年にエクスペリアンに移りました。

 そのころ日本でMAツールが盛り上がり始めていました。MAツールを世の中で使えるものにするには、提供側でないと難しいという思いと、さらに自分が培ってきたノウハウや知見を製品に反映したいという思いがありました。

 日本では過去に2回ほど、CRM(Customer Relationship Management)系のオートメーションツールの導入ブームが盛り上がりやがて消えました。それが2013年ころは、「今回はブームで終わらずに本当にMAツールが企業に浸透する」と考えるようになりました。

 こう考えた理由は二つあります。

 一つは、かつては脆弱だったデータベース(DB)などの整備が進んだことです。かつてはDMP(Data Management Platform)が安くなかったこともあって、ユーザー企業にあまり浸透していなかったのです。CRMを運営する前提となるDWH(データウエアハウス)を構築する段階で多くの企業が力尽きていました。その後、DMPの構築コストが下がり、製品がこなれてきました。

 もう一つは、「ワントゥーワンマーケティング」や「シナリオマーケティング」といった、それまでは概念としてあったものを、マーケ部門の担当者が実感しながら使えるようになったことです。具体的には(サイトを訪れた利用者の属性や製品などへの理解度に応じて広告を展開する)リマーケティング手法が浸透して、担当者が設計したシナリオをお客様にぶつけてその反応を見るという、シナリオマーケティングが可能になりました。

 こうしてMAツールが使われる土壌が整いました。以前は、マーケティング担当者にMAツールやキャンペーンマネジメントシステム(CMS)を説明するのが大変でした。それが、これから何をすべきかといったイメージが担当者に分かるようになり、企業がその仕組みを受け入れる体制ができてきました。

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