本連載の前回では、DFS(Dynamic Frequency Selection)を中心に5GHz帯の無線LANについて見てきました。その際、中心的に使う周波数帯は5GHzになりつつあるとお話ししましたが、実際に世の中で使われている無線LANはどのようになっているのでしょうか。筆者が以前測定したデータを基に、考えてみたいと思います。

5GHz帯の利用が増える傾向が見られた

 筆者は約3年半前の2012年7月と、1年5カ月前の2014年9月の2回、東京駅近くの2カ所(A地点、B地点)でアクセスポイント(AP)の数を測定しました。測定には、フルーク・ネットワークスのサーベイツール「AirMagnet WiFi Analyzer」を使用しました。モニターするチャンネルを変更しながら、主にアクセスポイントが送信するビーコンを受信することで、チャンネルごとのAP数を調べました。測定はそれぞれ10分程度行いました。なおこの測定では、BSSIDの数をAPの数としています。

注:BSSIDは、APのMACアドレスです。単一の筐体で複数のBSSIDを持つものもありますが、BSSIDの数イコール、電波を出しているAPの数と考えてください。SSIDの場合は、互いに近い複数のAPが連携して1つのSSIDを構成することがあります。そのため「SSIDの数イコール、電波を出しているAPの数」になるとは限りません。

 測定結果を図1に示しました。まずA地点から見ていきましょう。ここでは、2012年7月時点で測定したAPの数は2.4GHz帯と5GHz帯で同程度でした。ところが2014年9月になると、明らかに5GHz帯のAP数が2.4GHz帯のAP数を上回るという結果になりました。

図1●2012年7月と2014年9月に、都内2カ所で周波数帯ごとのAP数を測定した結果を比較。現時点では5GHz帯を用いるAPの方が多いことが分かった
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 B地点では、より顕著な傾向が見られました。2012年7月時点では、5GHz帯よりも2.4GHz帯の方が2倍近くあったのですが、2014年9月には逆転して5GHz帯の方が多いという結果になっています。

 APの総数も増えており、2.4GHz帯で250超、5GHz帯で300超という膨大な数のAPが観測されている点にもご注目ください。都市部では無線LANの混雑がかなり進んでいることがうかがえます。

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