マーケティングは、デジタルによって大きく変化し続けてきたが、企業にとって最も大きな課題は依然として変わらない。それは“人材”だ。

 マーケティング人材が不足しているという問題は、日本に限った話ではない。米国でも同様に人材不足が深刻化している。

 そのため、全米広告主協会(ANA)の教育財団である全米広告主協会教育財団(AEF=The ANA Educational Foundation)は「Pathways 2020(2020年への道)」と名付けた活動を展開している。若い世代の、いわゆる「Connected Generation(多様なツールを駆使して、互いが濃密につながる世代)」の人材を確保するために努力しているのだ。

 特にスキルの高い人材を確保しづらいという状況は、米国のマーケティング業界で非常に深刻な課題となっている。AEFの調査結果(編集部注:クリックするとPDFのダウンロードが始まる)では、企業が採用する人材に対して求めるスキルと、実際に就職・転職市場から供給される人材の持つスキルの乖離を分析している。その乖離は、旧来のマーケティング業務を担当する人材よりも、リサーチや分析、そしてデジタルマーケティングを担当する人材の方が大きくなっている。

 こういった人材難の背景には、四つの大きな問題があるとAEFは分析している。

  1. マーケティングのデジタル化により、全く新しい職種が生まれ、それに伴いキャリアパスが大きく変化した
  2. 冒頭にも述べたテクノロジーの進化は、マーケティングの方法論を大きく変化させた。例えば“ソーシャルメディアマネージャー”といった職種は、少なくとも10年前には存在すらしていなかった。全く新しい職種に関するキャリアパスが、業界として明確に定まっておらず、結果として若い世代に敬遠されていると考えられている。
  3. これは日本で、より深刻な問題となる可能性が高い。CDO(Chief Digital Officer=最高デジタル責任者)など、デジタル分野でも非常に高い役職が用意されている米国企業に比べて、日本企業にデジタル系の職種に関するキャリアパスは皆無に近いからだ。
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