マーケティングでは「顧客ニーズをつかむことが重要だ」、ソリューション営業では「いきなり商品を売り込むのではなく、まず“お客様のお困りごと”を聞かなければいけない」などとよく言われます。

 しかしここで問題になるのは、自社の商品がその顧客ニーズやお困りごとの解決に役に立たない場合に、どうすればよいかです。例えば人事について深く悩んでいる経営者に、文書管理システムを提案しても意味がありません。

 世の中の営業本には、「自分は商談のとき商品のことは一切しゃべらない、得たければまず与えよ、自分はまずお客様である社長の困りごとの解決に全力を尽くす、そうすれば成約は自然についてくる」と豪語しているものもあります。

 こういう話は「前提」に着目しなければいけません。営業の大前提となるは「売っている商品は何か?」です。そういう目で、「困りごと解決第一主義」の営業本をよく読むと、そこで売られているのはたいていが「保険」です。

 保険は、ほぼ全ての経営者にニーズがあり、商品内容は各社がほぼ横並びです。だったら、どうせ買うなら自分のために良く動いてくれる営業担当から買うのが良いと考えるのは当たり前です。

 こうした「特殊な商品で通用する話」を、前提を意識せず無制限に鵜呑みにしていると、営業ではなくただの“使い走り”になってしまいます。


 次にマーケティングの場合で考えてみます。

 マーケティングとはどんな活動なのでしょう。大きくは「売れる商品を作る」か「今ある商品をもっと売る」のどちらか、つまり「商品企画」か「販売促進」のどちらかになると思います。

 しかし筆者は、BtoBマーケターが商品企画を通じて顧客ニーズを満たすのはとても難しいと考えています。

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