スマートフォンの普及は成熟期を迎えつつある。これまでPC向けのWebサイトをデジタルマーケティングの主な舞台と考えていた企業でも、スマートフォンを重要な収益機会として位置付け直し、Webサイトの「モバイル最適化」「モバイル対応」を検討する動きが出てきた。

 これまでは、モバイル最適化をプロジェクトとして捉えたときに、「収益機会」ではなく「コスト」と見るケースが多かった。「利用者が増えてきたから対応する」という、保守的な姿勢でプロジェクトを立ち上げる、といったパターンだ。

 背景には「スマートフォンはあくまでもPCの補完として使われる」という前提がある。しかしそれでは、スマートフォンは収益機会増大のツールにはならない。

 同じ情報端末ではあるものの、実はスマートフォンとPCでは使われ方が全く異なる。収益機会を増やすには、ユーザー(顧客)が、どんなシーンで何を目的にスマートフォンを使っているのかに注目する必要がある。ユーザーの行動を考えて、サイトやサービスの在り方を含めて再設計するのが本当の「最適化」だ。

 本連載では、顧客の行動がどう変わっているのかについて、マーケティング視点で解説する。モバイル最適化における小手先のテクニックではなく、全体を貫く「考え方」を紹介していく。