クラウドSIを成功させるには、ユーザー企業の変化も必要だ。ベンダーからの提案を待つ受け身の姿勢では、クラウド活用は失敗する。クラウドSIベンダーや従来ベンダーを能動的に巻き込むことで、クラウドの特性を生かしたシステムを作れる。

 変化を迫られているのはベンダーだけではない。ユーザー企業もクラウド流に構築手法を変えなければ、SIの成功はおぼつかない。

 ユーザー企業はこれまで、SIベンダーに任せ切りでもシステムが構築できた。ハードウエアの選定からアプリケーションまで、SIベンダーが一括して請け負っていたからだ。

 だが基盤をパブリッククラウドに変えた途端、この手法は通用しなくなる。基盤はクラウドベンダーが管轄する。パブリッククラウドには、障害やメンテナンスによるサービス停止などのリスクがある。性能や可用性を確保するには、オンプレミスとは異なる考え方が必要。新サービスが次々登場し、予告なくアップデートされるといったケースもある。

 こうした特性を理解し、システムの要件に合わせて適切に活用するには、ユーザー企業の関与が欠かせない。「ベンダーに全てお任せでなく、自ら関わってシステムを作ろうというユーザー企業のほうが、クラウドSIはうまくいく」。NTTデータ デジタルビジネスソリューション事業部 開発統括部 山崎貴史課長代理は、経験からこう感じているという。

 ユーザーが主導権を持ち、クラウドSIベンダーやこれまでのベンダーを必要に応じて巻き込む。新しいSIが始まっている(図6)。

図6 クラウド活用スキルを取り込む方法
ユーザー主導型クラウドSIの四つのパターン
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