スマートフォン(スマホ)のユーザーとして気になるのは、自分が通話しているときに、果たしてVoLTE(ボルテ)になっているかどうかでしょう。実は、VoLTE対応のスマホだからといって、常にVoLTEでつながるとは限りません。

 VoLTEが使えない典型は、そもそもLTEのエリア外の場合です。都市部はLTEが使えるようほぼカバーされていますが、山間部など依然として3Gしかつながらないエリアも残っています。こうした場所では、当然ながらVoLTEではなく回線交換での通話となります。

 通話中にLTEエリアから3Gしかつながらないエリアに移動したときも3Gに切り替わります。VoLTEには、このときに接続中の通話を引き継ぐ「SRVCC」(Single Radio Voice Call Continuity)という仕組みが実装されています。

「VoLTE=高音質」ではない

 VoLTE対応端末を使ってLTEエリア内で音声通話をした場合、キャリアのコアネットワークまでは基本的にVoLTEで接続します。ただし、そこから通話相手までの間もVoLTEの音質でつながるかどうかは別問題です。

 もし通話の相手が3GのフィーチャーフォンなどVoLTE非対応端末だった場合、音声通話に使われるコーデックは3G相当のものになります。当然やり取りできる音声の周波数は300~3400Hzと低音質になってしまいます。

 相手がVoLTE対応端末を使っていたとしても、利用しているキャリアが異なると、やはりVoLTEの恩恵を受けることができません。これは、キャリアのネットワーク同士を接続するPOI(Point Of Interface)と呼ぶ部分がIPネットワークになっておらず、現状ではVoLTEのコーデックが通らないからです。

VoLTE端末同士の通話でも高音質通話ができるとは限らない
VoLTE端末同士の通話でも高音質通話ができるとは限らない
同一キャリア内なら、最初から最後までオールIPでつながってVoLTEの高音質での通話が可能だ。異なるキャリア同士の場合は、お互いを結ぶPOIの部分で3G相当の音質に落ちてしまう。
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 つまり、VoLTEの特徴である高音質通話が期待できるのは相手と同じキャリア同士で相手もVoLTE対応端末を使っている場合に限定されてしまいます。ただしそれ以外の場合でも、キャリアまではVoLTEでつながっているので、高音質以外のメリットは有効です。

 例えば、相手が3G携帯や他のキャリアであっても呼び出し時間は短くて済みます。基地局の間はLTEでつながるため、通話しながらのデータ通信もスムーズに利用できます。