2018年1月30日に開催された「ITインフラSummit 2018」のソリューション講演に、ネットワーク機器を手がけるエクストリームネットワークスの今野元久氏が登壇。同社が“ソフトウエアドリブンネットワーク”と呼ぶ、ソフトウエアによってネットワークを管理するコンセプトの概要と、製品ロードマップを紹介した。

エクストリームネットワークス エンタープライズソリューション部 担当部長 今野 元久氏

 米Extreme Networksはここ数年、多数の企業を買収してきた。直近では、米Avayaのネットワーク事業と米Brocade Communications Systemsのネットワーク事業を買収。企業向けネットワーク機器のシェアで、米Cisco Systemsと米Hewlett-Packard Enterpriseに次ぐ第3位のベンダーとなった。

 買収にあたり同社が重視したことは、ユーザーの投資の保護である。「ユーザーがこれまで使ってきた製品やサービスを、今後も継続して利用できることが大切と考えている」(今野氏)。だがそれと同時に、新しい技術も積極的に取り込み、市場ニーズを踏まえた付加価値の提供も目指しているという。

 「投資の保護」と「付加価値の提供」を両立する方法として同社が推進するのが、ソフトウエアによるネットワーク機器の管理「ソフトウエアドリブンネットワーク」である。その肝は、ハードウエアからOSを分離することである。「OSはハードに縛られず、あらゆるハードで実行できる」(今野氏)。

Linux搭載の「共通ハード」にコンテナで機能を追加

 ハードとOSを分離するために、まず共通のハードウエアを作り、Linux 4.9を動かす。そのうえで、買収したベンダーのネットワークOSを、仮想マシンやコンテナの形で動作させる。Linux 4.9は、仮想マシンやコンテナ環境の基礎となる形だ。

 既に検証が始まっている。買収企業のスイッチ製品であるBrocade SLXのOSと機能を、同じく買収企業ExtremeのスイッチハードウエアであるSummit X870上で稼働させる実験を行っている。「2018年中に成果を見せられる」(今野氏)としている。

 ネットワークOSだけでなく、サードパーティ製のアプリケーションを仮想マシンやコンテナで実装する機能も追加する。ファイアウォール、負荷分散装置、脅威検出などの付加機能群を、ネットワークOSと並行して実行できるようになる。

 現在検討しているのが、規模や用途別に組み合わせたパッケージングメニューの提供である。小規模、中規模、大規模向けの機能セットを、アクセス、キャンパス、データセンターなどといった目的に合わせて整理してパッケージングする。

 運用管理環境の統合も進める。買収企業の管理ソフトExtreme Management Centerを使って、買収した企業の機器も含めて管理できるようにする。同ソフトを介して、トラフィック分析、ネットワーク管理、アクセス制御などができる。