前回は、ABM(アカウントベースドマーケティング)とデマンドセンターの有用性を証明するためには、MVP(Minimum Value Project:最小価値証明プロジェクト)から始めることが成功への近道であると述べた。

 それでは有用性を証明した後、さらにABMを発展させるために必要なこととは何だろうか?今回は、ABMの目指すべき方向性と発展のロードマップについて解説しよう。

ROMI(投資対効果)を軸にしたABMを実践する5フェーズ

 ABMの実践に欠かせないのが「デマンドセンター」であることは、本連載で何度も述べてきた。デマンドセンターは例えば「ターゲットのカバー率の向上」など、ABMを成功させるために不可欠なさまざまな役割を担う。

 これまでの繰り返しになるが、デマンドセンターの存在意義を経営層や営業部門、IT部門といった社内の関係部門に知らしめるには、スモールスタートで早めに成果を出すMVPの実施が大切である。

 ABMを成功させるには、MVPを実践しデマンドセンターの有用性を知らしめなくてはならないということだ。これはABM発展のロードマップでのファーストステップ、つまり「第一歩」といえる。

 同時にこの段階で、ABMの実施に必要な予算が「費用対効果(Cost Performance)」ではなく、「投資対効果」(ROMI:Return On Marketing Investment)」であることを周知徹底させなくてはならない。その上でABMを発展させるためのロードマップは、ROMIを軸に5段階に分けられる。

Phase 0:MVP、まずデマンドセンターで結果を出す
Phase 1:Discovery and Design
Phase 2:デマンドセンター拡大の為のゴール設定
Phase 3:マーケティング予算の増減がABMの成果にどのように影響するか、
      「特定の予算額に対して、何ができ何をコミットできるのか」を確立
Phase 4:海外拠点、他事業部などへの展開

Phase 0:ROMIを考えずにMVPに取り組む

 Phase 0は、ROMIを考慮しない最初の段階だ。デマンドセンターを構築した最初の年度がこのフェーズに該当する。

 デマンドセンターは案件を効率的に創出するための仕組みだが、案件の創出の仕方が分からない状況で効果的に機能させることは難しい。そこでMVPとして小さくスタートし、案件創出の方法を検証しながら結果を出すところから始めていく。

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