「2022年末まで、臨機応変なデータ分析を行う上で最も利用される分析ツールはExcelであり続ける」――。ガートナー ジャパンは、2019年2月にこうした仮説を発表した。エンタプライズ・アプリケーションのアジリティ(俊敏性)の向上に関わる展望の一つとして挙げたものだ。

 仮説そのものは、Excelを使うデータ分析を肯定するものでも否定するものでもないが、データ分析を現状のまま放置すると、将来の適正なビジネスが阻害される可能性があると指摘している。この問題を解決するには、自社にとっての「データインフラ」「分析ツール」「分析担当者」とはどういったものかを明らかにしていく必要がある。

日本だけが遅れているわけではないが……

 データ分析にExcelを利用することに課題を感じている企業は多いが(理由は後述)、この課題が解決されない状態が、少なくとも15年は続いている。Excelは社員が使うほとんどのPCにインストールされており、「ちょっと何かを分析してみたい」といった用途に適している。分からないことがあった場合に参照できる情報も多く、同僚に教えてもらうことも可能だ。

 これに対して、データ分析を目的としたBI(Business Intelligence)ツールは、ビジネスユーザーが容易に活用できる存在とはなっていない。ガートナーが2019年3月に実施した「BIツールの利用実態調査」の結果からは、組織全体でBIを利用している企業の割合が低いことが明らかになった。

 自社のBIツールの利用状況を聞いたところ、全体の74%は「利用している」を選んだが、「自分自身が能動的に利用している」のはこのうちの35%だった。会社として利用していても、利用の積極性に個人差があることが見えてきた(図1)。

図1●BIツールの利用状況:自社の状況(左)と個人の状況(右)
出典:ガートナー (ITデマンド・リサーチ)/調査:2019年3月
[画像のクリックで拡大表示]

 企業として「利用している」と自身が「能動的に利用している」の二つをかけ合わせると約26%となる。BIツールの組織内普及率が世界的にも2~3割といわれていることから見ると、日本だけが突出してBIの利用に消極的というわけではない。過去には、もっと多くのユーザーがBIツールを使うという予測もあったが、現実にはそうなっていない。

この先は日経 xTECH Active会員の登録が必要です

日経xTECH Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。