例年8月に入ると米国では「back-to-school sale」、つまり新学期セールが本格化してくる。ほとんどの米国の学校は新学年が9月から始まるが、米国の消費者はこの時期に、学校生活に必要なもの(“school supplies”と呼ばれる)をまとめて買いそろえることが多い。

 新学期セールとはいうものの、学用品に限らない日用品を中心とした商品の多くが同時に値下げされるため、米国の消費者の活動は活発になる。新学期セールは、7月に下半期がスタートする多くの米国小売企業にとって、下半期のビジネスを占うのと同時に、11月後半から始まるホリデーシーズンを見据えたものになる。

 米国小売企業の広告費は、(オリンピックや大統領選挙などの、広告業界的“特需”がある年を除くと)下半期に厚めに確保される傾向にある。新学期セールで小さな山を作り、ホリデーシーズンに向けて徐々に広告費を多く投下していくという流れだ。

 米Kantar Mediaが米大手小売企業を中心に実施した調査からも、その実情が見える。「2016年と17年はどちらも、新学期セールの広告出稿は8月1週目にピークを迎えている」という(編集部注:資料は個人情報の入力後にダウンロード可能)。

 では2018年の新学期セールはどうなるだろう。米デロイトは毎年発表している「back-to-school-survey」の中で、「『よりオンライン』に、かつ『よりモバイル』にシフトする」と予測している(編集部注:資料は個人情報の入力後にダウンロード可能)。

 ただし、ここでモバイルとの親和性の高いソーシャルメディアは、年を追って購買行動に関与する度合いが低くなってきている。デロイトは調査で「2016年では32%、2017年で27%と続き、今年は23%にまで下がる」と予測している。

 その23%も、基本的には「『プロモーション情報を探す』とか『クーポンを得る』といった目的が中心となる」という。レビューやレコメンデーションといった、いわゆる“口コミ”が伴う要素はあまり見られない。

 それよりも特徴的なのは、多くの企業が「よりデジタル」という動きを強めている中で、「店舗」が重要な存在になる傾向が見えていることだ。2017年の調査では「(オンラインで購入後)送料無料を選ぶ」消費者(56%)よりも「(オンラインで情報収集後)商品を店舗へ買いに行く」と回答した消費者(63%)が上回った。

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