米国の流通小売業界は2019年に、マーケティングで大きなターニングポイントを迎えると考えられている。それは、世の中が新たな世代への転換期に入るからだ。

 2019年は2001年生まれ、つまり“21世紀生まれ”が18歳を迎える最初の年となる。消費行動の中心世代に“21世紀生まれ”が加わることで、従来のマーケティングが通用しなくなると考えられているのだ。

 既に企業は変わらなければならない状況に差し掛かっている。例えば米ブルームバーグは2018年8月20日に、21世紀生まれにかかわるこんなデータを発表した。

 「2019年中に2001年以降に生まれた世代(同社は“ジェネレーションZ”と定義)が、世界の全人口の32%を占め、1980年から2000年にかけて生まれた世代(同社は“ミレニアル世代”と定義)の31.5%よりも多くなる」という予測だ。21世紀生まれが購買行動の中心になるのは、もう時間の問題となる。

 本連載でも再三伝えてきたが、21世紀生まれ世代のメディア接触の仕方は、他の世代とは大きく異なる。米VidMob社が2018年8月に発表した「State of Social Video」は、「この世代は動画に対する接触時間が非常に長い」と指摘する(編集部注:資料は個人情報の登録後に閲覧可能)。具体的には「ミレニアル世代はデジタルメディアへの接触時間のうち動画視聴が33%を占めているが、ジェネレーションZは41%となっている」という。

 だからと言って、この世代と動画でコミュニケーションを取れば済むわけではない。彼ら彼女らの動画視聴の多くはソーシャルメディア経由だ。

 ソーシャルの中で、Facebookは(ある意味「もちろん」というべきだが)あまり使われていない。SnapchatやInstagramの「ストーリー」機能(24時間など期間限定で投稿を公開する機能)が多用されている。

 この傾向は、ジェネレーションZに特有とされる「8-second filter(8秒フィルター)」というメディア利用法ともかかわりがあるだろう。米アクセンチュア傘下のAltitudeは、「ジェネレーションZは8秒以上コンテンツを注視できない分、短時間での情報処理能力に長けている」と分析している。

 つまり長尺の動画コンテンツを作っても、この世代には長さがあまり意味を持たない可能性がある。少なくとも短時間で興味を持ってもらえるコンテンツを作らないと、見向きされない恐れすらある。

 コンテンツに対する反応もこれまでの世代との違いが見えているようだ。「セレブリティやインフルエンサーに安易になびかず、自分のスタイルやテイストに合った広告表現をより好む」傾向にあるという。そして、何より「面白いものが好き」だ。

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