米調査会社Clutch社は、米国企業のデジタルマーケターを対象にしたビジネスゴールに関わる調査を実施し、2018年7月に発表した。調査結果によると、「83%の企業が、自社のビジネスゴール達成のためデジタルマーケティングが効果的な手法であると回答した」という。

 実際に施策などを推進する際に使う顧客接点も聞いている。「最も多かったのはソーシャルメディア(81%)で、Webサイト(78%)とメール(69%)が続いた」という。これらに共通しているのは、企業が自由に商品やブランドに関する情報を発信できるチャネルであるという点だ。

 しかしSEO(検索エンジン最適化)に対しては、企業はあまり投資していないという結果も出ている。Webサイトをこれだけ多く使っているのに、「2018年中にSEOに投資しないと回答した企業が、56%と半分以上を占めた」というのだ。

 企業はWebサイトを重要な顧客接点として活用している。にもかかわらず、そのWebサイトのパフォーマンスの “基礎体力”を鍛える施策には、あまり投資していないことになる。

 これは企業が、自社のデジタルマーケティング施策に直接的かつ短期的な結果を求めていることが影響している。それはデジタルマーケティングに求める結果、つまりデジタルマーケティングにおけるゴール設定にも表れている。同調査によると、ゴールとして設定されている項目で最も多かったのが「売り上げ・利益の向上」で28%。そして「ブランド認知の向上」(19%)、「リード獲得」(15%)と続いたという。

 施策に対して求められる結果や評価軸が「売り上げ」や「認知」となるため、どうしても因果関係が直接的かつ分かりやすく見えるものを高く評価してしまう。一方でSEOのように因果が見えづらいものには「結果が出ていない」と判断して、なかなか投資をしない。

 同様のことはメールにもいえる。米TheManifest.comが実施した調査から、その事実が見えてくる。

 調査によると、企業が積極的に投資する施策として、「メールはソーシャルメディア、Webサイトに続いて3番目」となった。その一方で「投資を削減する施策としてもディスプレイ広告、リスティング広告に次いでメールを3番目に挙げていた」という。

 つまりメールの強化に対する考えが、企業によって大きく分かれているということだ。メールを活用し、直接的に売り上げの伸びがあるなど、分かりやすい結果が見えた企業は積極的に投資を続ける。そうでない場合は、投資削減対象として考えていることになる。

 ただしメールがもたらすのは、決して直接的な結果だけではない。

 「メールによってアプリの休眠ユーザー(つまりアプリをインストールしたものの使用していないユーザー)が、再びアクティブになる確率は50%高まる」――。米Leanplum社は企業からのメールに関わるこんな動きを、レポートの中で公開している(編集部注:レポート本文は個人情報の登録後閲覧できる)。

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