現地時間の2018年11月6日、米国の中間選挙が終了した。「選挙とオリンピックの年には“特需”がある」とされてきた米国の広告業界で、今回の選挙ではデジタルを中心にした変化が浮かび上がった。

 米Kantar Media CMAGは中間選挙を間近に控えた10月26日に、興味深いレポートを発表した(編集部注:レポートは個人情報の登録後に閲覧可能)。「今回の中間選挙に対する広告費はブロードキャストTVで約27億ドル(約3072億円)、ケーブルTVで約10億5000万ドル(約1195億円)、そしてデジタル広告が約9億ドル(約1024億円)」であるという。

 数字から分かるのは、デジタル広告がケーブルTV広告に迫る勢いを見せていること。その伸びは顕著で、「前回(2014年)の中間選挙と比較して260%増と、大幅に跳ね上がった」という。

 「ケーブルTV広告が対前回比75%増で、ブロードキャストTV広告が同29%増だった」のと比べて驚異的な伸びといえる。2年後の大統領選挙では、ケーブルTV広告を出稿額でも追い抜くことは確実だろう。

 この調査結果以外にも、今回の中間選挙でデジタルへのシフトが顕著だったというデータが見えている。例えばGoogleが一般に公開しているデータを参照してみよう(データは2018年5月31日以降に米国連邦選挙に500ドルを超える政治広告費用をグーグルの広告サービス支払った広告主を集計している)。

 この図で分かるのは、中間選挙の選挙戦で激戦区といわれていたフロリダ州やカリフォルニア州、ミズーリ州、テネシー州、アリゾナ州でデジタル広告費が高くなっているという事実だ。最大の激戦区と指摘されており、実際に開票結果を再集計したフロリダ州では、11月12日現在で974万ドル(約11億1000万円)の広告費が使われている。

 政治広告費用が伸びることについては、米zypmediaなどが予測していた。その根拠として、前回の中間選挙に比べて、従来のテレビではないOTT(Over The Top の略。インターネット上で動画・音声コンテンツを提供する事業者およびそのサービス)を視聴する割合が大幅に増加していることを挙げていた。

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