クラウドシステムの導入支援を手掛ける「クラウドインテグレーター」として創業したテラスカイは、市場の拡大とともに成長を続けてきました。同社の創業メンバーで、現在は経営企画本部 マーケティング・コミュニケーション部 執行役員 副本部長を務める田中有紀子氏に、13年にわたる広報活動の軌跡を聞きました。

テラスカイ 経営企画本部 マーケティング・コミュニケーション部 執行役員 副本部長の田中有紀子氏
(撮影:松本 敏明)
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信頼性を高めるための実績値の発信

 クラウドコンピューティングは、2000年代後半から唱えられ、多くの企業が採用する技術としてこの10年で一般化しました。クラウドという言葉が広がり始めた2006年に社員5人で創業したテラスカイは(2007年に現社名に変更)、2018年には本社従業員約300人、グループ全体で500人の従業員を抱える規模まで成長しています。

 セールスフォース・ドッドコムのシステム導入支援やシステム開発で成長したテラスカイは、AWS(Amazon Web Services)などソリューションの幅を広げながら企業規模を拡大しています。田中氏は創業メンバーとして、当初はエンジニアとして働きながらマーケティングも担当し、さらに広報部門を任されるようになりました。

 「創業当初は、情報発信をしなくても引き合いが来る状態でした」と田中氏は振り返ります。このころはエンジニアとしての役割も大きく、システムの納期を守るため、広報活動は必要最小限にとどめていました。

 しかし市場の伸びとともに、競合するビジネスを手掛ける企業が増え、広報・マーケティング活動の重要性が高まります。創業から5年目の2011年に田中氏は広報・マーケティング専業となりました。

 この競合対策が必要となってきたころから、テラスカイはユーザー企業のクラウドの位置づけを変えることを狙った情報発信を始めました。クラウドを「ナイス・トゥ・ハヴ(あったらいい)からビジネスに深く関わるコア(核)となる」ように訴え始めたのです。

 併せてテラスカイは、ユーザー企業から信頼されるクラウドパートナーとしての役割を目指すようになりました。そのために、具体的な導入企業数などの実績値を発信することを強化していきました。

事例数は事業部と広報の“連帯責任”に

 これに伴い、社外に情報を発信する広報活動は実績ベースの情報発信を大前提とし、KPI(重要業績評価指標)は「記事数」としました。田中氏は記事がコンスタントに公開されるよう広報活動のペースを調整することで、全事業部からの情報発信の道を付けました。

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