MM総研は2017年4月13日、2016年分の確定申告を実施した個人事業主(1万7420事業者)を対象にWebアンケート調査を実施し、2017年3月末時点のクラウド会計ソフトの利用状況をまとめた。会計ソフトを利用している個人事業主は32.5%で、このうちインターネット経由で会計ソフトの機能を利用するクラウド会計ソフトの利用率は13.2%だった。確定申告の直前にあたる2016年12月調査時点の9.7%から3.5ポイント増加した。クラウド会計ソフトの事業者別シェアでは、「弥生」が56.8%、次いで「マネーフォワード」が19.9%、「freee」が16.9%となった。

会計ソフトの利用率と、利用している場合のクラウド型会計ソフトの比率
(出所:MM総研)
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クラウド会計ソフトのシェアの推移
(出所:MM総研)
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 個人事業主を対象にWebアンケート調査を実施したところ、「会計ソフトを利用している」との回答は、32.5%(5662事業者)となった。利用している会計ソフトを確認したところ、パソコンにインストールして利用する従来型の会計ソフトが77.7%を占めた。クラウド会計ソフトを利用している個人事業主は13.2%となり、2016年12月調査時の9.7%から3.5ポイント上昇した。クラウド会計ソフトの利用率が10%を超えたのは2015年12月に調査を開始して以来初めて。

 クラウド会計ソフトの認知度を確認したところ、「知っている」との回答は全体(1万7,420事業者)の69.5%に達し、2016年12月調査時よりも3.8ポイント上昇した。クラウド上にデータを保管し、ネット環境さえあれば、どこでも利用でき、複雑な勘定科目を自動で判別、仕訳してくれる機能などへの認知が進んでいる。現状では会計ソフト利用者の1割程度にすぎないが、少しずつ着実にクラウド会計ソフトの浸透は進んでいる。

 一方、「会計ソフトを利用していない」と回答した個人事業主は56.3%(9807事業者)となった。この非利用者に会計ソフトの代わりに利用しているものを確認したところ、「市販の帳簿やノートなどへの手書き」が41.5%、「エクセルなどの表計算ソフトに入力」が39.4%で多く、次いで「税理士や会計事務所への外部委託」が12.0%となった。

 クラウド会計ソフト利用者に、実際に利用しているクラウド会計ソフトを回答してもらったところ、事業者別では「弥生」が56.8%で最も多く、「マネーフォワード」が19.9%、次いで「freee」が16.9%、「全国商工会連合会」が3.2%となった。

 トップシェアの56.8%を獲得した「弥生」は、2016年12月調査時の52.8%からシェアを4.0ポイント上げた。シェア50%を超えてはいるが、引き続き個人事業主からの支持を伸ばしている。2位の「マネーフォワード」は、2016年12月調査時の17.7%から今回の2017年3月調査では19.9%とシェアを2.2ポイント伸ばし、「freee」を抜いて2位に浮上した。一方で「freee」は、2016年12月調査時の22.3%から今回の2017年3月調査では5.4ポイント減となる16.9%と、上位3社の中で、唯一シェアを落とした。

 今後の個人事業主におけるクラウド会計ソフトの導入意向を分析するにあたり、クラウド会計ソフトを認知しながらも、現在利用していない個人事業主(1万524事業者)に、今後の利用意向を確認した。「今後利用したい」(6.0%)と「どちらかといえば今後利用したい」(28.5%)を合わせたクラウド会計ソフトの利用予備軍は34.5%となった。

 この利用予備軍を事業継続年数で分析したところ、2年未満が50.0%、2年以上5年未満が40.5%、5年以上20年未満が33.8%、20年以上が31.3%と、事業継続年数が若いほど利用意向が高い結果となり、過去3回の調査と同様の傾向となった。起業や独立をめざす比較的事業継続年数の若い個人事業主が、引き続きクラウド会計ソフト市場をけん引する。

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