IDC Japanは2017年4月12日、国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場予測を発表した。2016年の国内BPOサービス市場は前年比4.9%増の7017億円となり、2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR)は3.7%、2021年の同市場規模は8427億円と予測している。

国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場の支出額予測(2016年~2021年)
(出所:IDC Japan)
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 2016年の国内BPOサービス市場の主要4セグメントのうち、前年比成長率が最も高かったセグメントは、調達/購買BPOサービス市場だった。2011年以来続いていた2桁成長こそ途切れたものの、高い成長率を維持した。

 特に、直接材とは異なり全社的な視野でのコスト削減/最適化が遅れている間接材を中心に、ガバナンスを利かせた調達/購買プロセス最適化の需要が高まっていることが背景にあるという。今後も同市場の成長率は徐々に低下しつつも高い値を維持し、2016年~2021年のCAGRは6.4%とIDC Japanではみている。

 人事BPOサービス市場は、新卒人材の確保や定着のために福利厚生を重視する企業が増加していることを背景とした福利厚生業務の好調にけん引されて、2016年は調達/購買に迫る成長率を示した。官公庁による利用の拡大や、働き方の多様化に伴う人事業務再設計の需要などにも支えられ、2017年以降も、成長率は緩やかに下降しつつも、調達/購買に次ぐ成長率を維持するとIDC Japanではみている。

 カスタマーケアBPOサービス市場は、音声通話ベースのサービス需要の低下などが響き、成長率が暫く伸び悩んでいたという。しかし、デジタルマーケティングの実用化をきっかけにマルチチャネル対応への需要が拡大し、さらにテクノロジーの進歩により音声電話もデジタルマーケティングに活用しやすくなったことから、コンタクトセンターの有用性が改めて見直されているという。その動きに後押しされ、2016年の成長率は主要4セグメントの中で4位から3位に上昇しており、2017年以降もこの傾向が続くとIDC Japanではみている。

 財務/経理BPOサービス市場は、サービスの利用が比較的早くから進んでいたことから既に需要が一巡しているとみられ、そのため安定してはいるものの、成長率は低くなっているという。しかし近年、人手不足などを背景としてRPA(ロボットによる業務の自動化)による自動化導入の動きが始まっており、その前段階としてのプロセス標準化コンサルティングと合わせて今後の成長を握る鍵になるとIDC Japanではみている。