ノークリサーチは2016年12月12日、調査レポート「2016年版スマートデバイス/PCから見たIoT活用の実態と展望レポート」のサンプルおよびダイジェストの1つとして、中堅・中小企業におけるPC導入実態とIoT活用意向との関係について発表した。

導入済みPCのOSに関する調査結果
(出所:ノークリサーチ)
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 ポイントは3つある。(1)中堅・中小企業でも「Windows 10」の導入は進んでいるが、依然として「Windows 7」が最多。(2)旧OS環境維持のための「リユースPC利用」や「デスクトップ仮想化導入」のニーズは低い。(3)IoT活用に積極的な企業には、法制度対応やサポート終了だけでないPC刷新機会がある。

 年商500億円未満の中堅・中小企業全体に対して「導入済みPCのOS」(複数回答可)を尋ねた結果を前回調査(2015年7月)と今回調査(2016年11月)で比較したところ、「Windows 10」の導入が進んでいる一方で、「Windows 7」が依然として最も多い状態が続いていることが分かった。

 今後の方針においては「Windows10への移行はできるだけ避けて、現行OSの利用を続ける」が「Windows10の検証も終わり、今後はOSバージョンアップを促進する」を上回っている。このため、何らかの大きな契機や事由がない限りは「Windows 10」の導入がさらに伸びて「Windows 7」を追い越すことは難しいと考えられるという。

 近年、PCのOSバージョンアップは「消費税率改正」や「OSのサポート終了」を契機として実施されることが多いが、PCに対するユーザ企業の投資意向を活性化させるためには、このような強制力のある事由だけでなく、ユーザ企業がOSバージョンアップやPC刷新に前向きに取り組める要素が必要となる、としている。

 ダウングレード権を行使した場合も含めた「Windows 7/8.1」のプリインストールPC出荷は、2017年10月31日に終了予定となっている。このため、リユースPCやデスクトップ仮想化を活用して「Windows 7」環境を維持しようとする動きが盛んになる可能性も考えられる。しかし、Windows7環境を確保するという理由でリユースPCの利用やデスクトップ仮想化の活用が盛んになる可能性は低いと予想されるという。

 調査ではまた、「製造業」「卸売業/小売業/サービス業」「建設業」といった業種カテゴリごとに設定されたIoT活用シーンへの投資意向/投資金額に関しても調べている。様々なIoT活用シーンを集約し、いずれかのIoT活用シーンに対して投資予定があるかという観点で調査対象企業をグループ分けし、グループごとにウェアラブル端末とドローンの活用意向に関して調査した。

 ウェアラブル端末やドローンの活用に対して積極的な企業の割合は4%程度だったが、IoTへの投資意向を持つ企業では5~18%程度と高くなっている。PCにおける新しいOSへのバージョンアップ意向などについても同様の傾向が見られた。このため、PCを販売する販社/SIベンダーとしては、IoT活用に積極的な企業を対象とすることによって、法制度対応やサポート終了だけに頼らないPC拡販施策を展開できる可能性があるという。