ノークリサーチは2016年10月25日、調査レポート「2016年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「グループウエア」カテゴリに関するサンプルおよびダイジェストとして、国内中堅・中小企業におけるグループウエアの導入社数シェアおよび今後のニーズに関する分析結果を発表した。

国内中堅・中小企業が導入済みのグループウエア製品/サービス
(出所:ノークリサーチ)
[画像のクリックで拡大表示]

 ポイントは3つある。(1)長らく安定状態だった導入社数シェアに変動が生じ、上位3製品のうち2つが順位を落とした。(2)SaaS形態グループウエアの占める割合は、9.0%(2015年)から29.7%(2016年)と大幅に増加した。(3)年商20億円未満でも、「独自アプリケーション作成」や「ワークフロー機能」のニーズがある。

 年商500億円未満の中堅・中小企業におけるグループウエアの導入社数シェアは長い間、「サイボウズOffice」、「IBM Notes/Domino」、「Microsoft Exchange Server」が上位3位までを占めていた。しかし、2016年では大きな変化が生じた。長らく2位だった「IBM Notes/Domino」が3位に、従来は3位を維持してきた「Microsoft Exchange Server」が7位へと順位を落とした。こうした中でも「サイボウズOffice」は首位を堅持した。

 順位が変動した原因の1つとして、「Office365/Exchange Online」や「Google Apps for Work」といったSaaS形態のグループウエアが導入社数シェアの上位に進出しているという状況がある。「導入済みの最も主要なグループウエア製品/サービスの運用形態」を尋ねたところ、「ASP/SaaS利用」の割合が2015年の9.0%から2016年には29.7%と大幅に増加しているという。

 グループウエアに対して今後求める機能を尋ねたところ、「導入時の初期費用が安価である」と比べて「独自のアプリケーションを自社で作成することができる」「ワークフロー関連の機能が包含されている」といった項目の回答割合が高くなったという。

 つまり、小規模な企業であっても、「初期費用が安ければ良い」というわけではなく、独自アプリケーション作成やワークフロー活用といった機能を求めていることが分かる。導入社数シェアの変動について「初期費用が安価なSaaS形態が伸びている」と単純に捉えてはならず、ユーザー企業の今後のニーズを踏まえた対策を講じていくことが重要であるとしている。