IDC Japanは2017年7月6日、国内IT市場の2017年~2021年における地域別予測を発表した。2017年の国内IT市場は、ハードウエア分野の復調によってプラス成長を予測。地域別でも各地域でプラス成長となる。

国内IT市場 地域別支出額予測(2016年~2021年)
(出所:IDC Japan)
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 特に東京都(2017年前年比成長率2.9%)、東海地方(同2.3%)、近畿地方(同2.5%)において比較的高い成長率を予測している。その他の地域でも、東京都を除く関東地方(同1.9%)、九州/沖縄地方(同1.2%)、北陸/甲信越地方(同1.0%)においては1%以上のプラス成長を予測している。一方、北海道/東北地方(同0.6%)、中国/四国地方(同0.9%)では、プラス成長ながら小幅の成長率に留まるとみている。

 2018年以降は、大都市圏(東京都、東京都を除く関東地方、東海地方、近畿地方)において、IT支出はプラス成長を維持すると予測している。特に東京都では、2020年の東京オリンピック/パラリンピックの開催にともない、積極的なIT支出を見込んでいる。

 また、近畿地方、東海地方、東京都を除く関東地方では、大手製造業、およびこれらの大企業と取り引きを行う部品製造業において、既存システム刷新に加えて、IoT(Internet of Things)の活用の取り組みが本格化することから、IT支出は堅調な拡大を予測している。

 この一方、大都市圏以外の地域(北海道/東北地方、北陸/甲信越地方、中国/四国地方、九州/沖縄地方)では、人口減少の影響もあり、地域経済の停滞が長期化し、多くの企業、地方自治体で最低限のIT支出に留まるという。これにより、大都市圏以外の地域のIT支出は、2019年を除いてマイナス成長に留まる。ただし、福岡県など堅調なIT支出が見込める地域もある。

 国内IT市場は、大都市圏では堅調なIT支出が継続する一方、それ以外の地域では低い成長率が継続する。ITサプライヤーにおいて、大都市圏以外の地域におけるIT市場の当面の成長性が相対的に乏しい中で、いかにして自社のビジネスを展開するかが大きな課題となる。加えて、もう1つ大きな課題として、人材不足の深刻化を挙げる。このような中で、ITサプライヤーが既存の販売チャネル網/サポート体制を維持することは、徐々に困難になるという。