エイブリックは、消費電流が0.2μA(標準値)と少ないウェイク・アップ・タイマーIC「S-35710/20」を発売した(ニュースリリース)。マイコンなどと組み合わせて使用する。発売したICを使って、マイコンを搭載したシステムを定期的に起動することでシステムの間欠動作を可能にする。この結果、「システムの消費電流を約1/5に削減できる」という。すでに同社は、同様な機能を持つICを車載向けコンビニエンスタイマーICとして製品化しているが、今回はそれを民生機器向けに開発し、投入したもの。IoT対応機器や監視機器、セキュリティー機器、エナジーハーベスティング対応機器などに向ける。

消費電流が0.2μAと少ないウェイク・アップ・タイマーIC
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 同社によると、「これまで低消費電力のシステムを構築する際は、システムのマイコンをスリープモードに設定し、例えば1時間に1回のみ動作させると言った間欠動作を採用していた。しかし、この方法では、スリープモード時もマイコンは一定の電力を消費しており、それ以下に消費電力を削減できなかった。今回発売したICを使えば、マイコンを完全にオフにできるため、極めて消費電力が低い間欠動作システムを実現できる」という。さらに、同社のLDOレギュレーターIC「S-1318」と組み合わせて使えば、消費電流を0.295μAまで抑えられるとしている。

 ウェイクアップ時間は1s(秒)〜194日の範囲において、1s単位で設定できる。S-35710とS-35720の違いは、このウェイクアップ時間の設定方法にある。S-35710はI2Cインターフェースを介してプログラムするソフトウエア時間設定、S-35720は時間設定端子で選択するハードウエア時間設定に対応する。電源電圧範囲は+1.8〜5.5V。パッケージは、8端子TMSOP。動作温度範囲は−40〜+85℃である。価格は明らかにしていない。

 このほか、振動周波数が32.768kHzの水晶振動子を内蔵したウェイク・アップ・タイマーIC「S-35710M」も併せて発売した。このICを採用すれば、チップと水晶振動子のマッチング評価が不要になり、外付け部品を削減できるようになる。パッケージはHSOP-8Q。価格は明らかにしていない。