伊仏合弁STMicroelectronics社は、ADAS(Advanced Driver-Assistance System)用途に向けた7チャネル出力のプログラマブル電源(パワーマネジメント)IC「L5965」を発売した(ニュースリリース)。カメラやLiDARを利用したADAS対応機器において、センサーやメモリー、プロセッサー、CANインターフェースなどに電力を供給する用途に向ける。入力の電力源には、車載バッテリーを想定する。各チャネルの出力電圧や電源シーケンスなどは、内蔵したOTP(One Time Programmable)メモリーを使ってユーザーがプログラムすることが可能だ。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。機能安全規格「ASIL-D」をクリアすることが可能だという。

ADASに向けた7チャネル出力のプログラマブル電源IC。STMicroelectronicsのイメージ
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 7チャネル出力(BUCK1、BUCK2、BUCK3、BUCK4、BOOST、LDO、VREF)の内訳は以下の通りである。BUCK1は、降圧型DC-DCコンバーター制御回路。スイッチング素子を外付けして使用する。スイッチング周波数は400kHz。BUCK2は降圧型DC-DCコンバーター回路。スイッチング素子は集積した。最大出力電流は1.35Aもしくは2.6A。スイッチング周波数は400kHzもしくは2.4MHz。BUCK1とBUCK2はプリレギュレーターとして使用することを想定する。一方、BUCK3とBUCK4はどちらもスイッチング素子内蔵の降圧型DC-DCコンバーター回路で、ポストレギュレーターとしての使用を想定する。最大出力電流はBUCK3が1.4A、BUCK4が1A。スイッチング周波数はどちらも2.4MHzである。

 BOOSTは、スイッチング素子内蔵の昇圧型DC-DCコンバーター回路。最大出力電流は+7.0V出力の時に0.3Aである。スイッチング周波数は2.4MHz。LDOは、パストランジスタを内蔵したLDOレギュレーター回路。最大出力電流は300mAもしくは600mA。VREFは基準電圧回路で、出力電圧は+1.8V、+2.5V、++3.3V、+4.1Vの中から選択できる。出力電圧の誤差は±1%。最大出力電流は20mAである。

 SPIインターフェースを備える。プログラマブルなスルーレート機能やプログラマブルなソフトスタート機能、スペクトラム拡散クロック機能などを用意した。パッケージは、実装面積が7mm×7mmの48端子QFN。動作接合部温度範囲は−40〜+150℃。すでにサンプル出荷を始めている。1000個購入時の米国での参考単価は3.59米ドルである。