オムロンは、鉄(Fe)とアルミニウム(Al)合金を同じ距離で検出できる近接センサー「E2EW」シリーズを2019年7月1日に発売する(図1、ニュースリリース)。異素材部品を検出する際の安定性を高めるとともに、本体を全金属製として耐久性を向上させ、センサーに起因する設備の突発停止リスクを低減した。自動車の溶接工程などで、ワークや治具があるかどうかを非接触で検知する。

図1:「E2EW」シリーズ
(出所:オムロン)
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 新シリーズはFeとAlを同等の距離で検出するので、Fe製部品とAl合金製部品の混流ラインでも着座検知部を共通化できる。加えてFeは従来機種「E2EF」比で約2倍、Al合金については約6倍の距離まで検出可能なため、検出対象物の位置誤差による検出ミスを起こしにくく、突発停止を抑えられる(図2)。

図2:E2EWシリーズの検出距離
(出所:オムロン)
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 従来の近接センサーは検出距離が短く、特にAlを検出できる距離はFeよりさらに短い。そのため、Al合金製部品を検出したいときはセンサーの設置にFe製部品のとき以上の正確さが必要で、ラインの設計や立ち上げ、保全作業に手間がかかっていたという。それに比べて新シリーズは、センサーの設置条件に余裕があり、ラインの立ち上げから稼働、保全の効率化が可能とする。

 さらに新シリーズでは、スパッターが飛散する環境向けに、センサーにフッ素コーティングを施したモデルも用意した。コーティングの剥がれにくさを従来のスパッター対策モデル「E2EF-Q」の60倍に高めたため、付着したスパッターをこすり落としてもコーティングの性能が劣化しにくく、センサーの交換頻度を減らせるという(図3)。

図3:フッ素コーティングの剥がれにくさの比較
(出所:オムロン)
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 IO-Linkを搭載したモデルもラインアップした。同モデルでは、近接センサーの検出量や温度の変化を一括してリアルタイムに把握できる。例えば、検出量の変化からスパッターの堆積量を予想し、清掃のタイミングを計画するといった対応が可能だ。