家電の開発などを請け負うスタッフは2018年6月27日、日本たばこ産業(JT)と共同開発した携帯デバイス「kitoki(きとき)」の先行予約を始めたと発表した。深呼吸を利用して緊張をほぐす。精神の状態を測定しながら深呼吸を促すとともに、適切な刺激を与えることで、3分ほどの短時間で気分転換ができるという。

JTやスタッフらが開発した「kitoki(きとき)」、流線型の本体は握りやすさと触り心地にもこだわった
JTやスタッフらが開発した「kitoki(きとき)」、流線型の本体は握りやすさと触り心地にもこだわった
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 精神の状態は手や指にかく汗の量で測定する。緊張すると汗を多くかくため、手や指の電気抵抗は下がる。装置のセンサーでこの抵抗値を測り、汗の量を推定することで、緊張しているかリラックスしているかを判断する。

 まずkitokiの側面にある2カ所のセンサーに指や手が触れるように軽く握り、吸い口をくわえて息をゆっくりと深く吸い込む。すると電源が入り測定が始まる。息を吐くときはkitokiから口を離す。

 この動作を繰り返すことで、利用者は緊張がほぐれてリラックスした状態に近づく。kitokiのきょう体は国産の天然ヒノキで作られており、香りによる安らぎ効果も期待できるという。汗が一定量を下回ると本体が振動し、精神が落ち着いたことを伝える。

左から、日本たばこ産業たばこ事業本部R&D企画部の谷本侑成主任、スタッフの小山栄一代表取締役、マクアケの木内文昭取締役
左から、日本たばこ産業たばこ事業本部R&D企画部の谷本侑成主任、スタッフの小山栄一代表取締役、マクアケの木内文昭取締役
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 kitokiはJTの嗜好品研究から生まれた。JTたばこ事業本部R&D企画部の谷本侑成主任は「たばこの形態は変化してきたが、普遍的で情緒的な価値があるのではないかと考えた」と話す。たばこの一服に見られるような、リラックスした状態から次の作業につながるわずかな覚醒までの一連の流れを「リフレッシュ体験」と定め、これが深い呼吸の繰り返しと火を消すという動作に起因するものと仮説を立てた。

「リフレッシュ体験」の仮説を説明するグラフ、深い呼吸で落ちつた後に何かしらの刺激でわずかに覚醒する
「リフレッシュ体験」の仮説を説明するグラフ、深い呼吸で落ちつた後に何かしらの刺激でわずかに覚醒する
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 kitokiはこのリフレッシュ体験を再現する。深呼吸を繰り返すことで精神が落ち着き、最後に加わる振動がタバコの火を消す動作と同様に次の作業に向かうための刺激になるという。スタッフの営業推進チームの廣江朋也チームリーダーは「心身の状態を測定するだけでなく、同時に解決策も提供できる製品はまだ少ない」と話した。

 企画プロデュースはJT、設計や製造、販売はスタッフが中心となる。プロダクトデザインにはデザインスタジオのwe+、クラウドファンディングなどはマクアケが支援する。

 税込価格は送料込みで1万800円。2018年6月27日の午前11時から、マクアケが運営するクラウドファンディング「Makuake」を通じて予約を開始した。2018年12月中に1000台の提供を目指す。