2つのダイを積層して信頼性を高めた車載向け磁気回転位置センサーIC
2つのダイを積層して信頼性を高めた車載向け磁気回転位置センサーIC
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 オーストリアams社は、2つの同じダイを積層して信頼性を高めた車載機器向け磁気回転位置センサーIC「AS5200L」を発売した(ニュースリリース)。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100グレード1」に準拠する。ホール効果素子を内蔵する。1つの小型ターゲット磁石が作る磁界を2つのダイが同時に検出し、それぞれが独立に検出結果を出力する。一方のダイに発生した電気的なフォールト状態がもう一方のダイに影響を与えないように、パッケージの出力端子も別々に用意している。このため機能安全規格「ISO 26262 ASIL-D」に準拠しやすいとしている。シフト・バイ・ワイヤーやペダル・バイ・ワイヤーなどの用途に向ける。

 ホール効果素子のほか、アナログフロントエンド(AFE)回路や、12ビット分解能のA-D変換器、デジタル演算処理/フィルター回路、I2Cインターフェース回路、LDOレギュレーター、OTPメモリーなどを集積した。検出可能な回転位置は360度。これよりも狭い範囲の回転位置を検出する場合は、開始(スタート)位置と停止(ストップ)位置をOTPメモリーに書き込むことで設定できる。デジタル出力信号の分解能は12ビット(標準値)。積分非直線性誤差は±1度(最大値)、出力雑音(RMS値)は0.015度(最大値)。デジタル信号出力は、I2Cインターフェース経由、もしくはPWM変調出力である。自動的にターゲット磁石を検出する機能を搭載したため、セットアップが容易という。

 電源電圧は+3.3Vもしくは+5.0V。消費電流は、常時オン状態のときに6.4mA(最大値)である。ポーリング時間が異なる低消費電力モードを複数用意する。ポーリング時間が5msのときの消費電流は3.3mA(最大値)、ポーリング時間が100mAのときの1.5mA(最大値)。低消費電力モードには自動的に移行する。パッケージは、実装面積が5mm×5mmの16端子MLF。動作温度範囲は、−40〜+125℃。すでに量産出荷を始めている。大量購入時の米国での参考単価は1.45米ドルである。