図1 シーメンスデジタルインダストリーズソフトウエア・APビジネス開発担当バイスプレジデントのSay Tiam Go氏
Solid Edgeのスタートアップ向けプログラムと、Solid Edge OEMプログラムについて説明した。(写真:日経 xTECH)
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 シーメンスデジタルインダストリーズソフトウエアはスタートアップ向けのCAD無償提供プログラムに国内5社が参加していると明らかにした。世界では43カ国の1000社以上が参加。資本金100万米ドル以内、年間売上高100万米ドル以内、創立から3年未満の企業に対して3D-CAD「Solid Edge Premium」のフル機能を1年間提供するプログラムで、2017年に開始した。シーメンスによるイベント「Realize LIVE Japan 2020」(2019年7月10~11日)での記者説明会で明らかにした(図1)。

 国内企業には、板金の3Dデータを基に自動で見積もりを作成し、オンラインで受注するキャディ(本社東京、関連記事)を含む。ただし実業務にSolid Edgeを使っているかは不明。5社の他にも1年以上前に参加し、すでにプログラムの期間を終えた企業がある。

 メーカー向けにSolid Edgeをカスタマイズして専用ツールとして提供する新プログラム「Solid Edge OEMプログラム」についても発表した。3Dスキャナーや3Dプリンター、ロボット、自動化機器、検査機器などのメーカーや、技術関連のソフト開発会社などを対象に想定。既に2018年10月に、中国の3DプリンターメーカーSHINING 3Dに提供した実績があるとしている。SHININGは物体を3Dスキャナーで取り込み、修正や検証を加えて3Dプリンターで造形するまでの一連の機能を、Solid Edgeベースの専用システムで顧客に提供しているという。

 Solid Edge自体については、新版「同2020」を2019年6月にシーメンスが米国で発表した。3Dデータに対して直接寸法や製造要件の情報を付加するMBD(モデルベース定義)を強化した他、クラウドベースでCADデータを共有し、スマートフォンなどのモバイル機器からも参照できるようにした。他社の3D-CADデータを取り込む機能は、これまでの「SOLIDWORKS」(仏ダッソー・システムズ)に加えて「Autodesk Inventor」(米オートデスク)、「PTC Creo Elements」(米PTC)を追加。新モジュールとしてプリント配線基板(PCB)設計用の「Solid Edge PCB Design」、PCBに関連して3Dで空間の取り合いなどを見られる「同 PCB Colloaboration」を加えた(図2)。

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図2 新モジュール「Solid Edge PCB Design」の画面
配線機能の例。大まかな位置をマウスで指示すると(左)、システムが配線の位置を自動で決める(右)。