三井住友海上火災保険は、2018年秋より、スマートフォンを活用した法人向け安全運転支援サービス「スマ Navi」の新機能として、危険運転シーンの映像だけを自動抽出・保存する「危険運転映像抽出サービス」を追加する(ニュースリリース:PDF)。従来の「急発進」や「急ブレーキ」等に加えて、「赤信号無視」や「一時不停止」など、動画でしか把握できない危険運転シーンを抽出する。同技術は、東京大学発のスタートアップ企業であるArithmer(東京都港区)と共同開発した。

一時停止シーンにおける自動抽出イメージ(出所:三井住友海上火災保険)
一時停止シーンにおける自動抽出イメージ(出所:三井住友海上火災保険)

 「スマ Navi」は、フリート契約(自動車を10台以上所有・使用している顧客向け契約方式)の法人を対象に、テレマティクス技術を活用した安全運転取り組みサービスを提供し、取り組み結果に応じて自動車保険の次回保険料を最大6%割り引く商品・サービス。スマ Naviが備える「ドラレコ機能」にAI(人工知能)による画像解析技術を取り入れることにより、危険運転シーンを無償で提供できると考え、Arithmerと共同でサービス開発を進めたという。

赤信号シーンにおける自動抽出イメージ(出所:三井住友海上火災保険)
赤信号シーンにおける自動抽出イメージ(出所:三井住友海上火災保険)

 今回追加するサービスでは、ディープラーニング(深層学習)を活用した映像解析技術により、危険運転シーンの発生前後、約20秒の映像を自動抽出するアルゴリズムを開発した。同アルゴリズムをスマ Naviに搭載して実証実験を行ったところ、赤信号無視の検知率は約94.3%、一時不停止の検知率は約88.1%だった。この結果を受け、スマ Naviの既存サービスである「教育運転動画作成サービス」の機能を拡充し、抽出した危険運転シーンを活用できるようにした。さらに、危険運転シーンの回数が多い社員を集計して表示する「危険運転多発従業員の抽出サービス」を新たに追加した。

「教育運転動画作成サービス」の概要(出所:三井住友海上火災保険)
「教育運転動画作成サービス」の概要(出所:三井住友海上火災保険)
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 スマ Naviの利用料は無料。なお、同社と自動車保険の契約がない企業でも、フリート契約であればスマ Naviに申し込むことができ、サービスを利用することができる。今後、両社は危険運転映像抽出サービスを進化させ、交通事故を引き起こす可能性が高いさまざまな危険運転行動について、自動抽出の検討を進めるとしている。

「危険運転多発従業員の抽出サービス」の概要(出所:三井住友海上火災保険)
「危険運転多発従業員の抽出サービス」の概要(出所:三井住友海上火災保険)
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