高温高湿環境下での信頼性を確保した1700V耐圧のフルSiCモジュール
高温高湿環境下での信頼性を確保した1700V耐圧のフルSiCモジュール
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 ロームは、産業機器に搭載するインバーターやDC-DCコンバーターなどに向けた+1700V耐圧のフルSiC(炭化ケイ素)モジュール「BSM250D17P2E004」を開発し、2018年10月に量産を開始した(ニュースリリース)。同社のSiCパワーMOSFETとSiCショットキー・バリアー・ダイオードで構成した。最大ドレイン電流は250A(+60℃において)。屋外発電システムや充放電試験機などに向ける。

 同社によると、「自動車や産業機器などで+1200V耐圧品を中心に採用が進んでいるが、各用途の高機能化に伴いシステムの高電圧化が進み、+1700V耐圧品の需要が高まっていた。しかし、信頼性の観点から製品化が難しく、+1700V耐圧品ではIGBTが使われていた」という。今回は、新しいコーティング材料と新工法を導入することで信頼性を高めた。この結果、絶縁破壊を防ぎ、リーク電流の増加を抑えることに成功した。さらに、高温高湿バイアス試験において、1000時間を超えても絶縁破壊を起こさないことを確認済みだ。

 ゲート-ソース間電圧は、最小値が−6Vで、最大値が+22Vである。絶縁耐圧は3.4kVを確保した。オン抵抗は、「同等クラスの一般品に比べて10%低減した」(同社)という。インダクタンスは13nH。パッケージの外形寸法は62mm×152mm×17mmである。サーミスターを内蔵する。前工程はローム・アポロ(福岡県)が担当し、後工程はロームの本社工場(京都府)で行う。価格は明らかにしていない。