実装面積を80%削減できる3出力のMEMSクロック発振器
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 米Microchip Technology社は、実装面積が1.6mm×1.2mmと小さい6端子VFLGAパッケージに封止した3出力のMEMSクロック発振器「DSC613ファミリー」を発売した(ニュースリリース)。同社によると、「3出力のMEMS発振器では業界最小」という。これを使えば、3つの水晶振動子もしくは水晶発振器を置き換えられる。その結果、「プリント基板上の実装面積を最大で80%削減できる」(同社)としている。IoT端末や組み込み機器、家庭用ヘルスケア機器、フィットネス端末、ビル/ファクトリーオートメーション機器、監視カメラなどに向ける。

 MEMS共振器とPLL回路、温度センサー、温度補償回路、3つの出力回路などを1チップに集積した。MEMS共振器は、同社独自のMEMSプロセス技術「PureSilicon」で製造した。3つのクロック出力いずれもLVCMOS形式に対応する。クロック信号の周波数は2k〜100MHz。最大周波数偏差は±20ppm品と±25ppm品、±50ppm品を用意した。経年変化は、1年で±5ppm(最大値)、その後は1年当たり±1ppm(最大値)である。起動時間は1.5ms(最大値)。出力クロック信号のデューティー比は、最小値が45%、最大値が55%である。衝撃や振動に対して高い耐性を備えるという。衝撃については「MIL-STD-883E Method 2002.3、Test Condition G(30000g)」規格を、振動については「MIL-STD-883E Method 2007.2、Test Condition C(70g)」規格をクリアする。放射電磁雑音(EMI)を低減するスペクトラム拡散クロック発振器(SSCG)技術に対応する。

 電源電圧は+1.71〜3.63V。アクティブ時の消費電流は5.2mA(標準値)、スタンバイ時は1.0μA(標準値)。パッケージは、実装面積が1.6mm×1.2mmの6端子VFLGAのほか、実装面積が2.0mm×1.6mmの6端子VFLGA、2.5mm×2.0mmの6端子VFLGAも用意した。動作温度範囲は、車載機器向けが−40〜+125℃、拡張産業機器向けが−40〜+105℃、産業機器向けが−40〜+85℃、民生機器向けが−20〜+70℃である。すでにサンプル出荷と量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。