「業界最高出力」の赤色半導体レーザー
「業界最高出力」の赤色半導体レーザー
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 三菱電機は、パルス駆動時(デューティーは30%)の光出力が3.0Wと大きい赤色半導体レーザー「ML562G86」を開発し、2019年1月11にサンプル出荷を始める(ニュースリリース)。プロジェクターに向ける。発振波長は638nmである。同社によると「発振波長が638nmのプロジェクター向け半導体レーザーでは業界最高の光出力を実現した」という。この結果、プロジェクターに用いれば、光出力が2.5Wの同波長の従来品に比べると光束を20%増やせるという。組み合わせる緑色半導体レーザーと青色半導体レーザーの光出力に依存するが、「約145lmの光源を構成でき、プロジェクターの高輝度化を実現できる」(同社)としている。半導体レーザーの素子構造の工夫と、製造プロセスの改良で高光出力化を実現した。平均故障時間(MTTF:Mean Time To Failure)は2万時間を確保した。用途としては、プロジェクターのほか、半導体レーザーで表示部をスキャンして映像を出力する「レーザーTV」を挙げている。

 パッケージは、直径が9.0mmのTO-CANである。「放熱性が高いパッケージ」(同社)であるため、0〜+45℃と広いケース動作温度範囲を確保した。つまり、この温度範囲において3.0Wの光出力が可能だ。ケース温度が+45〜55℃の範囲で2.1Wの光出力が得られる。ケース動作温度範囲が広いため、冷却構造の簡素化が可能になり、プロジェクターの小型化のほか、冷却ユニットの低コスト化が実現できるという。

 発振モードは、横マルチモードである。動作電圧は+2.4V。しきい値電流は690mA。3.0Wのパルス光出力時の動作電流は3.1Aである。サンプル価格は1万円(税別)である。