モノ同士が互いに通信し、ヒトのためにサービスを提供する──。そこにIoTの真髄がある。モノがヒトにサービスを提供する場所は多岐にわたる。デバイス配置の自由度の高さや、ユーザーと一緒に移動して周囲の情報を検知したりする用途などから、デバイスとの接続(ラストワンマイル)に無線を使う例が多い。

 デバイスを無線技術を使ってインターネットに接続する方法はいくつかある。そのうちここに来て急激に関心を集めているのが、LPWAだ。

IoTデバイスをインターネットにつなぐ「ラストワンマイル」
IoTデバイスをインターネットにつなぐ無線通信は、Bluetooth Low Enregy(BLE)や無線LAN(Wi-Fi)、携帯電話網など様々な選択肢がある。現在進行形でサービスの整備が進み、要注目なのがLPWAだ。
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遅くてもよい選択肢

 これまで多くのデバイスで使われてきたのが無線LAN(Wi-Fi)やBluetoothだ。特にBluetoothは4.0版で導入された省電力規格BLEの人気が高い。スマートフォンがBLE通信機能を備えていることに加え、消費電力が小さいので、例えばスマートウオッチのような活動量計ではBLEが一般に使われている。

 ただしBLEやWi-Fiの場合、直接その機器がインターネットに接続する使い方は難しい。電波の届く距離が短いため、近くまで有線などでインターネットが届いていないと使えないのだ。

 直接インターネットに接続できるデバイスを作りたい場合は、CDMAやLTEといった携帯電話網を使うのがこれまで一般的だった。しかし、コストが高い。まずデバイスのコストが高くつく。9000円くらいするUSBドングルを使ったり、2万~3万円で販売されている通信モジュールを使うといった方法が必要だ。さらにデータ通信料金が加わる。

▼IoT
Internet of Thingsの略。「モノのインターネット」などと訳される。インターネットに接続した各種デバイスが人手を介さずに通信し、その結果としてユーザーに何らかのサービスを提供するというのがIoTシステムである。
▼LPWA
Low Power Wide Areaの略。
▼Bluetooth
PAN(Personal Area Network)と呼ばれる、近距離無線通信規格の一つ。比較的消費電力が低い。マウスやキーボードの無線化、ヘッドフォンの無線化などによく使われている。
▼BLE
Bluetooth Low Energyの略。Bluetoothに似ているが、消費電力を大幅に低減した。
▼CDMA
Code Division Multiple Accessの略。俗称的に第3世代移動通信システムを指す。NTTドコモおよびソフトバンク系の網では「W-CDMA」、auの網では「CDMA2000」という規格が導入された。
▼LTE
Long Term Evolutionの略。第3世代移動通信システムの発展系で、3.9Gと呼ばれていた。現在では一般にLTEおよびその後継であるLTE Advancedを総称して「4G(第4世代移動通信システム)」と呼んでいる。
▼USBドングル
パソコンなどのUSB端子に直接挿入できるコネクターを持つ周辺機器。
▼通信モジュール
例えばタブレインの「3GIM V2.1」は2万3760円、CANDY LINEの「LTEPi for D」は3万2184円(いずれもスイッチサイエンスのサイト)で販売されていた。メカトラックスのRaspberry Pi専用通信モジュール「3GPI」は2万9800円で販売している。

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