(出所:経済産業省「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」、2019年5月16日)
[画像のクリックで拡大表示]

 経済産業省がまとめた「電子商取引に関する市場調査」によると、2018年の国内消費者向け電子商取引(EC)の市場規模は前年比で8.96%増加して17兆9845億円に拡大した。

 調査では受発注がコンピュータネットワークシステム上で行われる取引をECの要件としている。消費者向けECの伸びを分野別で見ると、旅行や飲食、金融サービスといったサービス系分野が同11.59%増の6兆6471億円で、食品や自動車などの物販系分野は同8.12%増の9兆2992億円、電子出版やオンラインゲームなどのデジタル系分野が同4.64%増の2兆382億円だった。

 サービス系が物販系やデジタル系分野よりも伸びが高い理由について調査の報告書は「Uber Eatsのような配達サービスが急拡大したり、既存タクシー会社によるスマートフォン専用アプリを使用した予約サービスが人気を呼ぶなど、新たなサービス分野の開拓が進んでいる」と背景を分析している。

 物販系は多数の異なる商品カテゴリーをまとめて取り扱う事業者が多いのに対し、サービス系は分野ごとに特化した専門プレーヤーが多く、複数のサービス分野を横断的にカバーする巨大プレーヤーが少ないという。報告書はサービス系について「従来の枠にとらわれない発想で新たな分野の開拓が期待される」と指摘している。

 物販系分野でスマートフォン経由の消費者向けECの市場規模は3兆6552億円と、物販の消費者向けEC市場の39.3%に相当する。個人間ECの1つであるフリマアプリの市場規模は同32.2%増の6392億円に急増し、アプリ登場から6年間で巨大市場に成長した。