多くの日本企業は数年前からSFA(営業支援システム)を導入して、案件の見える化や進捗の管理などで一定の効果を上げている。さらにMA(マーケティングオートメーション)の導入が広がったことで、見込み客発掘の効率化も進んできた。

 しかし、営業スキルの向上や提案力の強化に関しては、期待どおり進展していると胸を張れる企業は多くないだろう。「SalesTech(セールステック)の全体像」と名付けた本連載の第1回は、SalesTechについて述べる前に、ITRが企業の営業部門を主な対象として実施した意識調査の結果を紹介しながら、国内企業の営業現場が抱える課題を述べる。

国内企業の営業を取り巻く環境はどう変わってきたか

 広告やマーケティング、営業といった顧客獲得に向けた活動は、これまで経験や勘に頼る属人的な判断を基に進める企業が多かった。業務の遂行に関わる各種タスクもシステム化されてきたが、システムが分断されている場合が多く、一連の業務を進めるには非効率となっていた。

 しかし、「アドエクスチェンジ」や「パブリックDMP(data management platform)」などの広告に関わる仕組みや、MAに代表されるマーケティング活動を支援するシステムが普及したことで状況は変わってきた。広告とマーケティング活動で、データ分析に基づいた見込み客の発掘や確度の高い顧客の絞り込みなどが進み、ターゲットの属性に合わせたコンテンツ(デジタル広告やメールマガジン、Webサイトのランディングページなど)を提供できるようになってきた。

 一方で国内の営業現場に目を向けると、SFAの導入によって営業活動が可視化され、プロセス管理やそれを活用した指導が可能になった。とはいえ、担当者の業務効率・スキルの向上には至っていないケースもよく耳にする。営業活動そのものの負荷が大きいため効率化が後回しとなり、少子高齢化などにより営業人材が不足しているという課題が見えている。

 ITRは2018年6月、SFAを導入済み、または導入予定の国内企業に所属し、営業やマーケティング、経営企画、業務改革推進に携わっている個人を対象にした調査を実施した。調査は「営業力の強化・レベルアップに向けたSalesTech活用ニーズ調査」というタイトルで、営業活動の課題と営業力強化に向けたIT活用状況などを聞いている。

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