「日本国内のセキュリティ製品の市場規模は、2018年の3070億円から、2023年に3518億円に拡大する」――。調査会社のIDC Japanが2019年6月に2023年までの日本国内のセキュリティ動向に関わる予測を発表した。

(提供=123RF)

 IDCは国内情報セキュリティ市場を、ソフトウエア製品とアプライアンス製品を合わせた「セキュリティ製品市場」と、コンサルティングやシステム構築などの「セキュリティサービス市場」に分けて予測している。

 セキュリティサービス市場は2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR)が4.3%で2023年の市場規模が9734億円に拡大する(2018年は7890億円)と予測した。高度化したサイバー攻撃に対処するために企業が新技術を採用し、システムの導入や構築、監視で専門性の高い事業者のサービスを利用することなどにより、市場が成長するという。

2023年の国内セキュリティ市場予測
IDC Japanの資料を基に筆者作成
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 以下では、セキュリティ製品市場を中心に、企業を取り巻くセキュリティ対策の動向を整理する。

メッセージングセキュリティの導入は拡大

 IDCによると、2018年の国内情報セキュリティ製品市場の前年比成長率は1.8%だったという。2017年に発生した「WannaCry」に匹敵する大規模なセキュリティ事件がなかったことなどから、企業が自社のセキュリティ対策を見直す機運があまり高まらなかったという事情があるようだ。

 ただし「メッセージングセキュリティ」は大きく成長し、ソフトウエア製品とアプライアンス製品を合わせた前年比成長率が7.1%だったという。ビジネスメール詐欺をはじめとする標的型メール攻撃は増加を続けているため、導入の勢いは衰えていないようだ。

 IDC Japan ソフトウエア&セキュリティ リサーチマネージャーである登坂恒夫氏は、「メールは外部とのやり取りが発生する、狙われやすい場所である」と話す。その上で「日本企業には大規模なインシデントをきっかけに、自社のセキュリティを見直す傾向がある。本来は、日頃から備えを怠らないようにするべき」と指摘する。

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