ITエンジニアの新人研修が変わりつつある。デザイン思考やAI、IoTなど、先進技術の講習を取り入れたり、選択式の研修を採用したりする企業が相次いでいる。今求められる、ITエンジニアの基礎スキルとは何か。新人SE教育の最前線に迫った。

 新人SEの教育でIT企業が力を入れている研修内容の1つは、考える力を身に付けさせる講座である。NTTデータは2017年度の新人研修から取り入れた。内容については、NTTデータと外部の研修機関が共同で開発したものだ。

 「デジタル化の案件など、与えられた作業をそのまま実行するだけでは成果を出せない仕事が増えてきた。根本的な考える力を磨くための研修が必要と考えて新人研修に取り入れた」。NTTデータの下川課長はこう説明する。この狙いは、前述のデザイン思考を新人から学ばせることと似ている。

 このプログラムでは、「思考するプロセス」を座学で学び、その内容を実践演習する。座学と演習の時間を交互に繰り返すことで、思考力を養う。

NTTデータが新人SE向けに実施している思考法の研修内容
座学で思考の仕方を学んだ後に、その手順で自分の考えをまとめて発表させる
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 NTTデータが規定している思考するプロセスは「つかむ」「みつける」「つくる」の3ステップ。「つかむ」では、物事の全体を俯瞰して捉えたり、事象を細かく把握したりする訓練をする。「みつける」では、アイデアや思考を大きく広げ、その後収束させる。「つくる」では、アイデアを文章などに具現化して表現し、他者に伝える。

 演習では、思考の3ステップに従って実際に自分の考えをまとめる。テーマは「10年後のNTTデータについて」だ。受講生は自分がまとめた考えをグループやクラス内で発表する。

 「この研修を通じて、自分の仕事に対して常に『何のためにそれをやるのか』を意識させたい。全ての仕事の根本的なスキルになるはずだ」(下川課長)。

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