運用管理に便利なWindowsコマンドだが、その実力を生かすにはいくつかのコツがある。特にWindows 10には、Windows 7/8.1と違う独特の“クセ”があるので要注意だ。

 近年、Windowsを取り巻くネットワーク環境が大きく変わっている。それは、ほとんどのWindowsパソコンが、標準でICMP(Internet Control Message Protocol)に応答しなくなったことだ。ICMPとは、IP通信を手助けするプロトコルである。相手とIPの通信ができるかどうかを確認したり、経路変更やエラーが発生したことを伝えたりするために使う。ネットワーク機能に関わるWindowsコマンドの多くが、このICMPを使っている。

ネットワーク管理に重要なICMP

 ICMPはIPで通信する機器には実装が義務付けられている。ICMPでやりとりするメッセージは「エラー通知」と「問い合わせ」の2種類に大きく分けられる(図1-5)。

ICMPはIP通信のエラーを通知したり(エラー通知)、宛先の機器と通信できるかを調べたり(問い合わせ)してIP通信を手助けする
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 エラー通知は経路に障害が発生したり、宛先までの最適経路が変更になったりした場合に、送信元にそれらの情報を通知するために使う。例えば、IPのパケットを受け取ったルーターが転送できなかった場合に、ICMPメッセージでエラーを送信元に伝える。

 問い合わせは、相手との通信に問題がないかを調べるものだ。pingコマンドでは、ICMPのエコー要求を送ると、それを受け取った相手がエコー応答を返す。これにより、相手と通信できることが確認できる。

 すべてのWindowsがICMPを実装している。しかし、Windowsのファイアウオール機能が有効になっていると、ICMPをブロックしてしまうため応答しないのだ。このため、Windowsコマンドを使ってWindowsパソコンとの疎通や状態を確認することができない。

ファイアウオールがICMPを遮断すると従来のトラブル対処法が通用しないことがある
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