2015年10月、マイナンバー制度がスタートした。周知のとおり、これは日本国民に12桁の共通番号(マイナンバー)を割り振ることで、社会保障や税、災害対応時の行政手続きを効率化しようと導入されたものだ。番号の利用は2016年1月からだが、企業の中には、その準備において、一部に混乱しているケースも見受けられるという。ストレージクラフト テクノロジーの岡出明紀氏は「正しい認識と適切な管理が重要」と助言する。

ストレージクラフト テクノロジー
ジェネラル マネージャー
岡出 明紀 氏

 マイナンバー法では、マイナンバーを特定個人情報と定義し、特定の用途以外でこれを他人に知らせることを禁じている。しかし、既にその運用で混乱が生じている。

 総務省によると、マイナンバーは住民基本台帳法に基づいて住民票にも記載される。ただ、住民票の申請者が請求しなければ、その番号は住民票上に表示しないのが原則になっている。それにもかかわらず、8つの自治体では申請者の意思を確認することなく住民票にマイナンバーを表示して交付してしまった(2015年10月)。

 制度の運用当事者である行政機関ですらこれである。マイナンバー管理が義務付けられた企業にとっては、どこにリスクが隠れているかと薄氷を踏む思いなのではないだろうか。

 マイナンバー法違反には重い刑事罰が科せられる。例えば第67条では、マイナンバー取り扱い事務に従事する(していた)者が、正当な理由もなく特定個人情報ファイルを提供したときは、4年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するとしている。その上、自社からマイナンバーが漏洩するような事態になれば、企業ブランドが損なわれ、様々な機会損失を招く。

 「しかし、戦々恐々とするあまり、マイナンバーを腫れもののように扱おうとしている企業がありますが、それはある意味間違いです。マイナンバーは、その性格をしっかり認識して、適切に管理することが重要なのです」と岡出氏は強調する。一体どういうことなのだろうか。

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