「高性能PC」VS「ワークステーション」

 一昔前は、一般的な業務処理に使用するPCと、エンジニアリングや映像制作で使用するワークステーションとの間には、明確な区分が存在した。そもそも搭載されていたプロセッサーやOSが異なっていたからだ。一般的なPCはインテルプロセッサーとWindows、ワークステーションはRISCプロセッサーとUNIXを搭載することが多かったのである。しかしこの10年余りでインテルプロセッサーが高性能化したことで、ワークステーションもインテルプロセッサーとWindowsの搭載が一般的になってきた。このため両者の違いは曖昧になったといわれることも少なくない。

 それでは本当に、ワークステーションと一般的なPCには、大きな違いがないのだろうか。実は現在でも両者の間には、大きな差が存在する。高性能PCでは対応できない領域というものは、依然として数多く存在するからだ。その代表的な領域がエンジニアリングや科学分野、エンターテインメント、金融サービスである。

 これらの領域では大規模なデータセットやエンジニアリングモデルを高速に処理し、その結果を即座に可視化することが求められる。また高度なデータ保護も不可欠となる。たった1ビットのメモリエラーが、演算結果を大きく左右することになるからだ。このような処理は一般的なPCでは荷が重い。使用する部品の選択から、その組み合わせ、配置、さらにこれらを管理するソフトウエアに至るまで、専用に設計されたマシンが必要となる。こうしたことからワークステーションはあらためて脚光を浴びつつあり、近年、ワークステーション市場は堅調に推移している。

 ただし、もちろんワークステーションなら何でもよいというわけにはいかない。ワークステーションが威力を発揮するのは、ユーザーが高度な技術を持つプロフェッショナル分野であり、その時間は極めて貴重な経営資源といえる。それだけに、ワークステーションの適切な選択は、企業が生み出す収益を大きく左右するのだ。

 次ページ以降は、ワークステーション選択に欠かせない3つのポイントを紹介していく。

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