シニア・システムズ・エンジニアの島崎聡史氏

クラウドファーストが叫ばれるこの時代にあっても、業務によっては、オンプレミスのサーバー環境を運用する企業は少なくない。そのような使い方で最近注目されているのが、サーバーとストレージおよび仮想化機能をソフトウエア技術で統合するハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)だ。この領域をリードするのが米Nutanix社だ。同社の製品は世界で5400社以上、日本でも300以上の採用実績があり、前年度比2倍以上のペースで急速に普及が進んでいる。このほど、メジャーアップデート版「AOS 5.0」がリリースされ、その適用範囲はますます拡大している。ニュータニックス・ジャパン シニア・システムズ・エンジニアの島崎聡史氏にAOS 5.0の特長を聞いた。

Nutanixが実現する“クラウド並みの柔軟性を備えたオンプレ”

 「過去に構築した仮想環境が更改時期を迎えている」、「一度パブリッククラウド上に移行した業務アプリを、ワークロードの特性や長期的なコストを鑑みた結果、社内のオンプレに戻そうと考えている」。このような企業が必要としているのが、オンプレミスでありながら、パブリッククラウドのように柔軟に使える高性能の仮想環境だ。こうした環境を構築する基盤として、最近、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)が注目を集めている。サーバー、ストレージおよび仮想化機能を統合するので、導入・拡張や運用の負担を大幅に省力化できる特徴がある。このHCI製品で先頭を走るのが米Nutanix社だ。

 Nutanixは、基盤としての機能を提供する「Acropolis」と運用管理ツールの「Prism」で構成される(図1)。Acropolisの中核を成しているのが、分散ストレージ技術だ。また、KVMをベースに独自の拡張を施したAHVも含まれる。ハイパーバイザーとしてはAHVのほか、VMware ESXi、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServerにも対応しているため、既存システムからの移行は容易だ。

図1●Nutanixの製品構成 仮想環境の基盤となる「Acropolis」と運用管理ツールの「Prism」で構成されている
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 一方、Acropolisの運用管理や可視化をグラフィカルに行えるようにするのがPrismの役割だ。管理作業の多くを自動化できるので、運用管理工数を抑制する効果も高い。

 これらAcropolisと、Prismの中心的な機能を提供する制御ソフトウエアがAOSだ。2016年12月、このAOSの最新版となるAOS 5.0が提供開始された。「今回のメジャーアップデートは、日本語化、可視化の強化、仮想化環境だけでなくファイルサーバーや物理マシン用外部ストレージなどへの用途拡大、社内クラウド用ポータル機能など多岐にわたります。機能は盛りだくさんですが、インフラをより一層シンプルに統合できます」と語るのは、シニア・システムズ・エンジニアの島崎聡史氏。45以上の新機能が追加され、内部的な強化・改善点は1,000を超えているという。

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