クラウドを使いたいが知識や相談相手がいない

 オンプレミス(自社保有型システム)からクラウドへ――「クラウドファースト」や「クラウド・バイ・デフォルト」といった掛け声のもと、クラウドを使う企業が増えている。「初期投資なしに、最新のアプリケーションが使える」「専任のIT担当者がいないので、システム運用負担を軽減したい」「働き方改革に向けて環境を整備したい」「コストを削減したい」など、その理由は様々だ。

 しかし、期待するほど効果が得られないケースも少なくない。以下のようなものが、その代表例だ。

■ケース1 「クラウドを使えば安くなると思っていたのに…」
 コストダウンを狙って導入を試みたが、思ったほど下がらない、それどころか逆にコストが上がってしまったという声もよく聞かれる。使った時間や容量分だけ請求される「従量課金制」は、データを出し入れするだけで費用がかかる。料金形態をよく知らずに導入した場合に起こりがちな失敗だ。

■ケース2 「運用を楽にしようと思ったら、手間は増える一方で…」
 中小企業でもSaaSを使うケースが増えている。以前はパソコンにパッケージソフトをインストールして利用することが一般的だったが、現在はパソコンのWebブラウザ経由で会計ソフトやグループウエア、チャットツールなどを使いこなす企業も少なくない。しかし、不具合が起こったり、使い方が分からないといった問い合わせが増加したりすると、中小企業のIT担当者では対応がパンクしてしまう。パソコンやプリンターなどIT資産の管理だけでも大変なのに、複数のSaaSを使ったことで、管理が予想外に煩雑になってしまうわけだ。

■ケース3 「オンプレミスに戻りたくても戻れない…」
 クラウドに移行したものの、パフォーマンスやコストに満足できず、「これならオンプレミスのほうがよかった」と考える場面がある。だが、戻すための手段や、最適化するための方法が分からないケースが後を絶たない。実行までのステップはもちろん、どこまでをクラウドに残し、何をオンプレミスに戻すのかの切り分けも容易ではないからだ。逆にオンプレミスからクラウドへ移行する際も、こうした問題がつきまとう。また、重要な知的財産や顧客情報をクラウド事業者のサーバー上に格納するのに不安を抱えるユーザーも少なくない。

 このように、クラウド移行やハイブリッドクラウドの運用に悩む中小企業が増えている。その大きな原因の1つは、クラウドに関する技術的な知識不足や相談相手がいないことだ。では、中小企業がクラウドを賢く使いこなすにはどうすればよいのだろうか。

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