ポータブル型X線残留応力測定装置がさらに小型化され、測定時間も大幅に短縮した。静岡県のパルステック工業が7月に発売した「μ-X360s」は、同社従来装置と比較して1/2の小型化、30%の測定時間短縮を実現している。同社代表取締役社長の鈴木幸博氏は「μ-X360sは従来のμ-X360(現在生産中止)、μ-X360nに続くシリーズの一貫として開発したものであり、今回は世界最小・最軽量に仕上げ、内径170mmの配管内部の残留応力を非破壊で測定できるようにした。測定時間も90秒だったものを60秒に短縮した。今年度中に60台の販売を目指す」と市場開拓に意欲を示す。

μ-X360シリーズは、プレス、鍛造、鋳造、溶接、切削、熱処理・表面処理など金属の加工に伴い部品の内部に残る引張や圧縮などの残留応力を測定する装置である。残留応力は一般的に部品の強度や形状精度、耐久性などに悪影響を及ぼす要因といわれており、市場でトラブルを発生させる原因となることも少なくない。ところが製造工程の中で残留応力を測定することはほとんどなく、市場クレームが発生してはじめて原因究明のために測定されるのが実態だ。鈴木氏は、μ-X360シリーズでこうした状況を変えようとしている。

小型化した「μ-X360s」(写真左側)
小型化した「μ-X360s」(写真左側)
内径170mmの配管内部も非破壊測定可能
内径170mmの配管内部も非破壊測定可能