建築や土木業界においてロボット技術の導入や重機の自動化が加速している。ダムやトンネルの工事現場で自動制御された何台もの重機が整然と作業をこなし、巨大な構造物を作っていく光景はもう夢物語ではない。最先端技術を用いて「建設DX」による工事現場の改革を進めるトップランナーの1社である大手建設会社、鹿島の高田悦久専務執行役員が、2021年10月11日からオンライン開催される「日経クロステック EXPO 2021」に登壇する。

A4CSELのトンネル工事への適用を目指した開発の様子
模擬トンネルの切り羽付近で、ずりを模した土砂をすくい上げる自動運転のホイールローダー。操縦席の上部に位置情報を受信するセンサーなどを搭載する(出所:鹿島)

 高田氏は現在、建設機械の自律稼働を狙って鹿島が開発を進める次世代建設生産システム「A4CSEL(クワッドアクセル)」のプロジェクトを指揮する。長年にわたって数多くのダム現場に従事し、大規模な土木工事現場を運営してきた。工事現場が抱えてきた課題を知り尽くすからこそ、それを解決するための技術革新を率いることができるわけだ。

 鹿島は2015年に自動ブルドーザーと自動振動ローラーで実際のダム堤体を施工したのを皮切りに、2017年には自動ダンプトラックの現場導入に成功するなど、自動化建機の現場導入を積極的に進めてきた。現在は複数の建機が自律的に連携するA4CSELで、最盛期で23台の建機による自動化工事を計画するダム建設を進めている。併せて、自動化施工のフィールドをダム現場から広げる取り組みにも注力。電波状態などが悪く、自動運転が困難なトンネル工事へのA4CSELの適用を目指した研究を加速させている。

鹿島の高田悦久氏
専務執行役員土木管理本部副本部長を務め、鹿島が開発を進める次世代建設生産システム「A4CSEL(クワッドアクセル)」のプロジェクトを指揮する。(撮影:加藤康)

 日経クロステック EXPO 2021の講演は、日経クロステック建設編集長・日経コンストラクション編集長の浅野祐一との対談となる。A4CSELの現状や将来像、建設DXで工事現場や建設産業界がどう変わっていくかなど興味深い話が聞けそうだ。

建設現場を工場化する鹿島のDX戦略
2021/10/14(木) 12:30 ~ 13:00

 鹿島が2009年から開発している重機の自動運転を核とした建設生産システムA4CSEL(クワッドアクセル)は、今、秋田県のダムを自動で建設しています。 熟練技能者不足、上がらない生産性、減らない労働災害という建設業の課題を解決し、労働集約型から情報集約型産業へと建設DXを実現するA4CSELを紹介します。